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自己肯定



ティーンから20代前半くらいまでの自分のあの若い頃。
この年齢になって今振り返ってみると
あの得体の知れない焦燥や不満や
抑えられない怒りのようなものは
一体なんだったのだろうと思うことがあります。

多分思うに
学校や社会の中で子供扱いされながら、
大人の定めたルールに則って生きてゆかなければならないという
あのどうにも窮屈な枠組みが
反抗心や拒絶反応につながっていたことは明白で
やりたくないことを生きるための必須として強要される状況とか
自分が自分であるための何かをまだ見つけていない状況が
若かりし僕をそうさせていたのだと感じます。

そしてあの頃といえば、
そういう世の中の仕組みや自分の扱われ方をも含め
自分探しさえも始められない幼すぎる自分の状況に対してだけじゃなく
若き者たちの宿命としての自分のダメなところや嫌なところ
認めたくない所などの「ありたい自分」と「そうじゃない自分」との
闘いのシーズンでもあるのですよね。

とかく若輩期には、
ある程度の克服や修練鍛錬もあるにはあるけれど
事が起こってからの反省や精進なので
その度に落ち込むしこれじゃいかんなどと反省もするのだけれど
それを克服するには膨大な時間が必要だし
数年経って「克服したな」と思ったら
また新たな刺客がやってきて落とされる
ということの繰り返しだったような記憶がありますからね。w

まあ、どうにも
自分を肯定して大好きな風情で生きてゆくには
なんの材料も獲得していない時期でもあったわけなんですよね。

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随分と長く生きてきました。w
焦燥感と満たされない自己評価にヘロヘロだったあの頃とは違い、
今は自分が大好きですし
自分が生み出すものや自分が既に決着をつけているであろう
自分の本質へのバランスも会得してますし、
心地いいレベルでの承認欲求もある程度満たされています。w

改めて、何が違うのだろうと考えると、
それはもう「経験」の一言に尽きるのかなと感じています。

僕は自分の生きてゆく道中に
常に「クリエイティブ」を携帯帯同させてきました。
特に音楽は僕の一部どころか
僕は音楽で出来ていると言って憚らない時期を長く過ごしてきました。
でも、僕の若い頃には
「デビューするための音楽はこうでなければならない」という大人たちが
若者のクリエイションを歪め全力で型にはめようとする時代でしたから
今の自由な音楽形態や活動方法とも違い
デビューを目指すなら大手レコード会社からレコードを出すしかなく
それを目指しても歌謡曲のような曲を書かなければ
デビューに届かないような時代でした。

そこに自己評価を満たす未来は描けなかったんです。
なので、音楽でのメジャーデビューを目指すことはなかったんですよね。
それよりも心地いい創作(クリエイティブ)活動を続ければいいかという生き方に落ち着いて行ったということなんです。

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マイナスをフラットにすることよりも
自分のいい所や好きな所をより大切にしていると
闘いのベクトルは自然と変わってゆくんだなと思うのです。

自分の好きな部分とか得意な部分は
主にクリエイティブなことだったり
人が集まってくれるような環境だったりしましたから、
それらに没入して
ちょっと悩み精進らしきものを齧りながら楽しんでいると、
自分のことを認められるようになってくるものでね。

そうなると自分のことが好きになってくるし、
自信や肯定感が育まれ、
そんな僕にまた色んな人たちが寄り添ってくれたりするものなんですよね。

今、自分への評価が低かったり、
自分が何者なのかを証明できずにいる人たちに、
特別なアドバイスや力を与えるような魔法は持ち合わせてはいませんが、
自分がいいと信じるものを
ちゃんと明確にしておくことは大事なのかなと思っています。

あらゆる社会的な営みの中で
自分のいいと信じるものに準じて生きてゆくことは難しいものですが、
自己分析を怠らず
自分のいいと信じることへの矜持を持って
そのためのスキルを磨いてさえいれば、
いつか必ずそれを求めてくれる人に出会えると思うのです。

そんな果てには
すべてがバラ色ではありませんが
自分の努力が報われたり
人に喜ばれたり信じてもらえるということで生まれる自尊心や
必要としてもらえてるという存在価値の確認などが
自己肯定への道筋を形成してくれてゆくものだと思いますからね。

自己を肯定するのはとても大切なこと。
何にも持ってないくせに
他者からの評価も最低なくせに
自己を肯定しまくって生きている人も中にはおられますが(笑)
だけど本来
それらを獲得するには時間も経験も必要なのかも知れません。

どうか努力して
自分を信じて
自分を磨いておきましょうね。
より良き自分に出会えるように。w




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