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日本語教育能力検定試験を受けた時の話①受験の決心編

日本語を教えるのに、資格はいらない。

というのは事実であって事実ではありません。

「日本人なんだから日本語くらい、誰でも教えられるでしょ」
と思う人からすれば、資格なんて要らないと思うだろうし

きちんと教えるための技術と知識を身に付けているなら
「教師」として日本語を教えることはできる。

ただし、「(日本国内の)学校」という機関が関わってくるとそうはいかず
国で定められた資格が必要になります。

【日本の学校で教えるための資格】
A-1)四年制の大学で日本語教育主専攻・または副専攻を卒業
B-1)四年制の大学卒業
B-2)日本語教師養成講座で420時間分の単位修了
C-3)日本語教育能力検定試験に合格

A~Cのどれか(Bは両方)を持っていなければなりません。
ただ、この資格については常に議論されていますし、
日本語教師の資格(公認日本語教師)も関わってくると今後新たな制度に代わる可能性もあると思います。

さて、私の場合はBの資格で日本語教師になりました。
Cの検定試験の勉強は養成講座時代にしたけれども、
まぁ、なくても先生にはなれるし、教えるのに必要な勉強はしたし・・・
と思っていました。
「そのうち受けよう」とは思っていました。
でも、「そのうち」ほど無意味な言葉はないんですよね。

非常勤で都内の日本語学校に採用され、数年。
別の学校に移り、専任になってしばらくしたある日。
先輩の先生の言葉が私の背中を押しました。

その先輩は、私と同じように検定を受けていなかったのですが
一念発起し、めでたく合格したところでした。

受けた理由を聞いてみると、
ステップアップのために別の日本語学校へ移ろうと思い
採用面接を受けた時に言われた一言が理由だったそうです。

『検定持ってないんですか・・・
じゃあ、(検定の)勉強をしてないってことですね』

「って言われたのよぉ~!
検定持ってないとお話にならない、って感じで言われたの~!」

お話にならない・・・そうかぁ・・・

その時私が思ったのは
「もしや私、ぬるま湯に浸かってるかもしれない?!」ということでした。
今いる学校の中ではそれなりにやっているつもりでいても、
それは本当に「つもり」であって、まだまだ学ぶべきことがある、ということをすっかり忘れていたのでした。

そもそも私は大学は音楽大学、高校はアメリカの学校。
日本語はもちろん、国語もろくに勉強してなかったんですよね。

それから、他の先生方と話す時にうまく説明できないと思うことが時々あり、
その理由はなんだろう・・・?と思っていました。
「もしかして、検定の勉強をしたらそれが解決できるかもしれない」と思いました。

そして私が受験を決心したのは、4月の半ばでした。

(続く)



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