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ああ、今日も泣きそうだ #18:戦争が始まった

戦争が始まった。
そんなこと、あるわけないと思っていた。
色んな事情があろうとも、世界はいい方向に行っていたと思う。
独裁者がいる。なんと核をちらつかせている。

どこかの独裁者が「爆弾、落とします」と号令を発したら、そうなるんだという現実をほぼLIVEで見る。しかも原子力発電史上最悪の事故を起こした国がコントロールできなかった原子力で、その国を脅している。本当に起きている悪い冗談だ。

世界中、色々ともめごとや紛争がある中で、僕たちはWEBという圧倒的な情報収集方法を手に入れて(それさえも操作されている可能性はあるのだが)妄信的に何かを信じるのではなく、多少の猜疑心を持ちながら正確な情報にたどり着こうと努力してきた。

ウクライナの教育水準は、極めて高い。
日本の大学進学率は67%で世界23位、ウクライナは79.7%で世界7位。
識字率でもウクライナが勝っている。
そういった高度教育を受けた人たちが、その前週まで冬季オリンピックの結果を楽しみながら過ごしていた週末から、一夜で戦争に巻き込まれている。この状況の変化はとても想像しがたい。
現実かどうかさえわからない。

もしかしたら、昨日のような今日が来るということが、人にとっては幸せなのかもしれない。
昨日のような今日を迎える。
変わらないが少しずつ質が変わる。
神社で手を合わせて幸せを祈る。
最初は自分の事だが、成長するにつれて家族の事を願ったり、
他人の事を、社会の事を願ったりする。

幸せな時間とは、欲を満たすのではなく、平穏な中でそれらを願う時間だったのではないか。
前日まで、ゲームをしていた若者が銃をもって自国を守る。
オリンピックで感動して涙を流していた人が、今日は悲しみの涙を流す。
国境で奥さんと子供は出国し、旦那は手を振り見送って戦地に戻る。
悲しすぎる。
受験の事で悩んだり、花粉症で困ったり、彼女に振られたり、
涙はそんなときに我慢したり流したりしたいものです。
変わらない時間の中で、最後の夜には誰と一緒にいようか。何を話そうか、そんなことを思い描くのが僕の幸せです。

ああ、今日も泣きそうだ。

アロハラボラトリー代表の篠原が毎週メールマガジンに寄稿しているエッセイ「ああ、今日も泣きそうだ」のアーカイブです。


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