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【ラテンアメリカ旅行 #18】🇧🇷辺境の地でアフロブラジリアン宗教のセレモニー
リオ・デ・コンタスの街を散策
● 翌朝のリオ・デ・コンタス
まずは今回のサルヴァドールからリオ・デ・コンタスまでの移動。
チャパダディアマンティーナの街、リオ・デ・コンタスに到着して一夜明けて街に朝食を食べに行った。
そこで待っていたのは最高に美味しいバイーアの朝食、黄色いクスクス。僕の一番好きな組み合わせのカルネセカ、バナナ、チーズ、そして目玉焼き。
ここの老夫婦が作るクスクスとタピオカが今回のブラジルで食べた朝食の中で一番美味しく感じた場所で、ほぼ毎日交互に食べに食べにきていた。
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タピオカはクレープにも似ているが、よりもちもち感があるので日本人はかなり好きな人が多いと思う。そしてグルテンフリーなので小麦を使用したパンを食べるのよりも健康的。
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● 自給自足のコミュニティ『Junko』
そしてラファエルの友人たちがオーガナイズしている、Junkoというサステイナブルな生活を創っているコミュニティにお邪魔することになった。日本人女性の名前と同じだが、そのことは知らなかった。
早速家の中に入れてもらうと、全てセルフビルドであることがわかる。そのため光熱費などはかからず、水も近くの川から引いてきている。
また、中は土壁になっていて、一定の湿度、気温を保ち、室内の二酸化炭素を外に逃しつつ、酸素を取り入れるという呼吸する壁になっている。
壁の中にはコイルのようなものが埋め込まれていて、地震が来ても揺れをうまく吸収して壊れないようになっており、仮に中にヒビなどが入っても中にいる微生物が自然に修復してくれるという仕組みになっているのだそう。
このコミュニティには家が4軒建っていて、この数日後にお邪魔するヴァカロ農園という農園の中のコミュニティと繋がりがあるらしい。ヴァカロ農園についてはまた後で紹介するが、彼らは農園内で雇用を生み出し、農業の技術や、建築技術を伝承しながらこの地域の人たちを助けている。Junkoのメンバーも数人ヴァカロ農園で建築技術を学びながらコミュニティ内の建設を広げていっているのだそう。
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アフロブラジリアン宗教ウンバンダ
● アフロブラジリアン文化について
以前バイーアのダークサイド、奴隷貿易の歴史について少し触れたが、その暗い奴隷の歴史からアフリカ文化が色濃く残り、先祖の魂をリスペクトし、受け継ぐアフロブラジリアンの宗教が存在する。
今回は『ウンバンダ』という新興宗教のような集まりに招待いただいたため、その様子を少し説明する。
● ウンバンダについて
ウンバンダはアフリカ系ブラジル人の宗教で、アフリカ、先住民、カトリックの信仰の要素を組み合わせています。これは、19 世紀後半からブラジルで実践されてきた混合信仰です。ウンバンダは、媒体を通じて接触できる精神的な実体があるという信念に基づいています。
● 実際にウンバンダのセレモニーに向かう
遠くの方からアフリカンな太鼓の音や歌が聞こえてきたので、ラファエルが「ウンバンダがセレモニーを行っているので行ってみよう」というのでその場所へ向かった。側から見るとお祭りのようで、僕にとっては完全に異世界だった。
● 僕から見たセレモニーの状況
入り口からすでにセレモニーに見える。アフリカンな雰囲気のセレモニーで、太鼓のリズムに合わせ踊りながらみんなトランス状態に入っている。ある意味レイヴだ。
女性二人が出迎えてくれ、中へ案内してくれた。外から来るものに対し快く受け入れてくれ、また自分たちのセレモニーへ戻っていく。
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ある時、シャーマンのような、牧師のような人がある女性信者にお祈りを始めた。すると女性は震え始め、何者かに乗っ取られたような状態になった。彼女はそのままトランス状態に入り、「ヨゥッ、ヨッヨゥッ!!」と野生動物のようなイカつい声を出し踊っている。(時々白目)
とある時に音がピタッと止まると彼女は自分の声ではなく乗り移った何者かの声に変わっていて、話し始める。
乗り移っていたのは彼女たちの先祖。つまりヨーロッパ人によってこの土地へ連れてこられ、虐げられていた黒人の奴隷だったのだ。
そしてその先祖が経験したことを話し、自分たちの魂を受け継ぎ、この世界に平和を祈り、再びセッションが始まる。
その牧師さんのお祈りが複数人に繰り返され、さらにセレモニーはトランス状態に入っていく。そして数時間後、音楽が止まると、牧師さんが一人ずつ先祖の魂を外に出して、元の人の魂へと戻していく。
魂が戻ったばかりの人の中には、戻された瞬間に倒れてしまい、寝かされる人もいた。
自分の動画がアップロードできないので、先祖たちが乗り移ってトランス状態に入っている様子をこの動画を見て参考にしていただきたい。(11:30 - 12:30の間くらいがわかりやすい)
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また、その牧師さんがアクセスしているのは自然界の守護神のような存在で、オリシャスという。スピリチュアルな世界と導きの魂からのメッセージをもたらす自然な能力を持っているらしい。
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● 牧師さんからのお祈りと贈り物
セレモニーが落ち着くとみんなで平和を願って乾杯した。
そして牧師さんが僕とラファエルの元にやってきた。
「バイーアの土地にようこそ。異国の土地からやってきたあなたにぜひ私からお祈りさせてください。」と言い、お祈りをしてくれた。
「この先の旅路も私たちの神があなたを守ってくれるでしょう。このネックレスは私の祈りを込めたものです。きっとあなたたちを守ってくれることでしょう。」と言ってネックレスを僕とラファエルの首にかけてくれた。
そしてニコッと笑って握手して別の人のところに歩いていった。
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● セレモニー参加者たちとのランチ
横にいた女性が僕たちを呼び、「今からみんなでランチを食べるからそこに並んでご飯もらって」とランチに招待してくれた。ランチをもらい、近くに座るおばちゃんたちに話しかけると、「ここに座りなさい」と言い、椅子を差し出してくれた。
彼女たちは日本のことは何も知らない。強いて言えばサンパウロに日系人がたくさんいるため、僕がサンパウロ出身だと思っていたくらい。
「日本では何を食べるの?」「宗教は?」「何の仕事をしているの?」など色々な質問が飛んでくる。そして「早くパートナーができるといいわね!バイーアで探したら?綺麗な女性たくさんいるよ」と笑いながら言っていた。
ちなみにフォッホのダンスパーティーとかで、女性がめちゃくちゃ積極的で爆笑。
しばらく話していると、みんな片付け始め、解散していった。
すごく非現実的なことが現実となっていき、不思議な時間だった。
そして彼らは僕を仲間として迎え入れてくれて、数日後の街中にあるメンバーの家のハウスパーティーにも招待してくれた。もちろん音楽のセッションとダンス、大量の料理はいつもセット。
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今回はここまで。次回はチャパダディアマンティーナを歩いていて見た。ちょっと奇妙な植物を紹介する。
最後に一曲紹介
今回はアフロブラジリアン宗教の音楽とダンスが続くセレモニーについて触れたので、Olodumというすまさじいリズム感を繰り出すアフロブラジリアン文化団体を紹介したい。
『Olodum』とは、ブラジルのバイーア州にある国際的認知を得ているアフロ・ブラジリアン(訳注:アフリカ系ブラジル人の)文化団体である。Olodum(オロドゥンと発音される)は1979年にブロコ・アフロ(アフリカ人連合)と呼ばれるバイーアのカーニバル団体として発足し、音楽、舞踊、演劇そして芸術を通して、アフリカの伝統や黒人の誇りなどに主軸をおいた。オロドゥンは、人種差別問題とそれによる社会的貧富の差の解決のため、文化的運動をしてきた。
過去にはマイケル・ジャクソン、ポール・サイモン、やスパイク・リーなども共演している。
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