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「教科を越えた『書くこと』の指導」読みました

新刊の「教科を越えた『書くこと』の指導」(島田康行・渡辺哲司 編 ひつじ書房)を一気に読み終えました。タイトルどおり、単なる作文指導や小論文指導ではなく、教科やHR、キャリア教育等における「書くこと」の指導実践がまとめられています。

「書くことは考えることである」「”生きる力”として言葉の技を身に付けさせる」・・・本書の主張はこれは、私が常々考えてきたこととも重なりました。自分の気持ちや考えを整理してしっかり言語化することは、人間として生きることの根幹であるはずです。小手先のストレスマネジメントスキルや人間関係づくりのコツ、などよりもずっとずっと大切で一生モノの「生きる術」だと思います。

本書で特に膝を打ったのが、いわゆる「学級日誌」の徹底活用。日直の生徒が日誌を持ち帰り、前日までのクラスメイトの日誌を読み込んだ上で自分の日誌を書く、というスタイルで、日常の中にこそ真の指導があるべき、ということを痛感させられました。

さらに印象的なのは、ある校長先生の実践です。「式辞」に対するリアクションコメントを生徒から募集していらっしゃるそうです。生徒はもちろん、スマホで入力。「書きたい」「人に読んでもらいたい」という気持ちがすぐに投影されるのがスマホの良いところですから、生徒の自己表現意欲を掻き立てるにはもってこい、なのでしょう。今の時代の「書くこと」指導の在り方を再考させられる実践です。

夏休み明けから「書くこと」指導、考えてやってみようと思います。


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