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北海道独立宣言「砂糖」

北海道はいわずと知れたスイーツ王国で現在では多くの北海道銘菓が全国的に人気があることは言うまでもありません。

北海道の広大な大地ではスイーツの原料となる砂糖、牛乳、小麦、豆類などが豊富に生産されているからでこれも当然と言えば当然のことです。

その中でも特に砂糖は北海道の食文化において特別な役割を果たしています。

日本が砂糖の自給をほぼ達成したのは昭和に入ってからで日清戦争の勝利で台湾が日本領となり台湾総督府が糖業を中心とした開発を行ったことがきっかけです。

第一次世界大戦後には日本の委任統治領となった南洋諸島のうち、マリアナ諸島のサイパン島、テニアン島、ロタ島でも大規模なサトウキビ栽培が始まると日本には大量の砂糖が供給されることとなり台湾や南洋諸島での増産によって生産量は増大しつづけたのです。

一方北海道では、明治初期にこれまでのサトウキビではなくテンサイの生産が試みられますが一度失敗し昭和期に入ってやっと商業ベースに乗るようになると砂糖生産の拡大と生活水準の向上によって砂糖の消費量も増大するのです。

その後、第二次世界大戦の戦況の悪化にともない砂糖の消費量は激減し、1945年の敗戦によって砂糖生産の中心地であった台湾や南洋諸島を失ったことで砂糖の生産流通は大打撃を受けますが、1952年に砂糖の配給が終了して生産が復活すると日本の経済復興とともに北海道が日本一の砂糖生産地になります。

それは国産の砂糖原料の約80%を占めるテンサイの生産地は北海道だけで、その産地において直接砂糖に加工しているからなのです。

【納豆】

洋食化が進む日本の食文化のなかでも、やはり日本人なら米という人はまだまだ多いはずです。

そして数あるご飯のお供の中でも最も日本らしいおかずの一つに納豆が挙げられます。

納豆は大豆を発酵させた健康食品として栄養面でも注目の食品で、それを熱々の白いご飯に醤油と混ぜて食べると大変美味しいのですが、北海道ではこれに砂糖を混ぜて食べる人がいるのです。

ある調査では4人に1人の割合で納豆に砂糖をかけて食べているらしいのですが、一般的な日本人には、ご飯に甘いものを合わせることに拒絶反応する人も多いはずです。

ちなみにこの食べ方は東北でも見られるそうです。

【赤飯】

日本の食文化の一つでお祝い事などで食べる赤飯はもち米のおこわですが、日本全国、小豆を入れるのが当たり前です。

しかし、北海道では小豆ではなく花豆や金時豆などの甘納豆という甘いものを入れるのです。

甘納豆の赤飯は家庭で作る赤飯はもちろんのことスーパーなどの小売店の惣菜コーナーで販売されていて、北海道では小豆の赤飯より甘納豆の赤飯が一般的な赤飯となっているのです。

ちなみに甘納豆赤飯は山梨県にもあるそうです。

【フレンチドッグ】

ソーセージまたは魚肉ソーセージに串を刺し、小麦粉などで作った衣をつけて油で揚げたアメリカンドッグですが北海道ではこれをフレンチドッグと言います。

アメリカなのかフランスなのかよく分かりませんが、いずれも和製英語で日本以外ではコーンドッグと言うそうです。

祭りなどの屋台、学園祭の模擬店、サービスエリアや遊園地などの売店やコンビニエンスストアなどでよく販売されていますが、ケチャップやマスタードをつけて食べるのが一般的です。

しかし、北海道東部、いわゆる道東では砂糖をまぶして食べる人が多く、当たり前の食べ方になっているのです。

そして今では、その食べ方は道東に止まらず北海道内全体に広がりを見せているため本来そのような食べ方をしていなかった札幌でも不自然ではなくなりました。

【パフェ】

札幌はラーメンの本場ですから歓楽街ススキノを始めとして深夜、未明まで賑わっているラーメン店が多く存在しています。

飲んだ後の締めには季節問わず、ちょっとしょっぱめで熱々のラーメンを啜るのが何とも言えないのです。

しかし最近では飲んだ後にラーメンとは真逆の甘くて冷え冷えのパフェを食べる「締めのパフェ」が 「締めのラーメン」の立場を脅かしています。

確かに絞り立ての牛乳からできたソフトクリームやホィップクリーム、そして地元の旬の食材などを使ったパフェはデザートやティータイムには人気のスイーツですが夜の定番とは北海道外の人には信じがたいムーブメントなのです。

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