普通の大学生がうつ病になった話①ことの始まりは日帰りドライブと難聴でした(大学2年、2月)


こんにちは。

鬱病になってから1年3か月経った者です。

この経験を残しておきたいと思い、殴り書きですがこのブログに書き留めることにしました。

自分のために書く記録ですが、同じような境遇の方がいましたら、その方の慰めに少しでもなればうれしく思います。


まず最初に異変を感じたのは、大学2年の終わり、2月末のことでした。

このときは春休みで、同じ学科の友人たちと日帰り温泉旅行へ行きました。

旅行は少し前に行われた飲み会で計画していたものでした。

いつもの友人に加え、他大学の先輩が1人いました。学科の友人の知り合いで、その方の勧めで旅行が計画されました。

大学生ならではのドライブ旅行、とても楽しみにしていました。

その旅行は、期待通り楽しかったです。

ただ、なぜか車の後部座席で、友人の1人と少し重い話をしたことを覚えています。

私「最近、イライラすることが多いんだよね。」

友人「そうなの?人にあたったりするの?」

私「人にはあたらないかな。自分にいらいらする。この前目の前で電車がちょうど行っちゃった時とか、なんかすごいイライラした。」

友人「へえ。私はそういうことないかな。最近はないけど、前はよく親にムカついて家の鏡割ったりした(笑)」

私「え!?鏡割ったの!?」

友人「うん。親に大手に就職しなさいとか言われて。束縛がすごくて。私は結構物にあたってストレス発散するけど。(私)はどうやってストレス発散してるの?」

私「それは親厳しい・・・大変だね・・・うーん私はどうやってストレス発散してるんだろう?発散できる手段がない・・・」

友人「生徒に怒ったりしないの?」

(私はアルバイトで小学生にスポーツ指導しています)

私「怒るっていうか、厳しく注意するときもあるけど、感情に任せて怒ったりすることはないかな。」

友人「そうなんだ。」

楽しい旅行の最中、こんな感じの会話を後部座席2人でしていました。

結局消化できたのかよく分からない感じで会話が終わりました。他に聞いてる人もいましたし、私の経験が友人には共感できない話だったからです。

なぜ旅行中にこの話題になったのか全く分かりませんが、あのとき私が少し気になっていたことを、とりあえず誰かに言ってみたかったからなのかもしれません。

あのとき「なぜか最近よくイライラする」と感じ、そしてストレスのはけ口がなかったことは確かです。

自分で異変をはっきり感じたのは、旅行の翌日でした。

朝起きて、なんだかどよーーーんとしているのです。

世界が変わった感じでした。外は晴れてるのになんか曇ってる。

今思えば、気分が落ち込んでいるから世界が曇って見えるのだと分かるのに、まだあの時は、自分の心がだめになってきているなんて思いませんでした。いや、感じていたけどそう認識するのが嫌だったのかもしれません。

ともかく、そこが私の始まりでした。

それから間もなく3月中旬、耳が聞こえにくくなりました。

もう、なんとなく感じていました。

耳が聞こえにくいのは、こころに原因があると。

「耳 聞こえづらい」とググっていながらも、出てくる原因の1つのうつ病のところをよく読んでいたと思います。

私は実家暮らし、父母兄と暮らしています。

母親に耳が聞こえにくいことを相談してもいました。耳が聞こえにくい、とだけですが。

実際メニエール病等の病気でも怖かったですし、母親も心配してくれたので、とりあえず耳鼻科に行くことにしました。

心の中では「精神的なものが原因ですね」と言ってくれることを期待していました。耳鼻科の先生、そう言ってくれと思っていました。

しかし、言われたのは「鼻詰まりが原因だと思うよ」でした。

小さな絶望でした。

精神科に行く勇気なんてありませんでした。

耳鼻科の先生に、背中を押してもらいたかった。

それが耳鼻科へ行った目的であり、耳鼻科への期待でもありました。

ただ、鼻が詰まっていたのだから仕方がない。

本当にそれが耳が聞こえにくい原因なのかもしれないし。病気じゃなくて、まあ、よかった。と無理やり思いました。

結局、その後1か月間ほど耳は聞こえにくいままだったのですが。

私にとって病院のハードルは高く、(また耳鼻科に行っても同じだろうし、でも精神科とかは行きづらいし誰かから行けって言われたとか口実もないし・・・自己推薦で病院とか行けないし・・・)とか色々考えて放置することにしました。


当時私は漫画喫茶でもアルバイトしていました。

その日は特に頭がくらくらしながら接客していたことを覚えています。

年配の男性の方でした。

いつものように接客していたのですが、一瞬、男性の声が全く聞こえなくなりました。

それまでは聞こえにくいことはありましたが、全く聞こえなくなることはありませんでした。

ついに聞こえなくなったか、やばいな、と思いました。

音が聞こえにくい、といっても、私の場合は特に低い音が聞こえにくい傾向にありました。

ただ、それが私の周囲にばれるほどではなく、傍から見たら生活に支障はなかったと思います。

あの日は男性の声が全く聞こえなくなったことに加え、頭がずっとくらくらしていました。休みたい。

そのため同僚の友人(幼馴染)に、それとなく「頭痛い。最近なんか耳が聞こえにくい。」と伝えました。

しかし、私の思いは伝わらず、さらっと流されたような気がします。

この同僚は、私の幼馴染であり親友です。だからこそでしょう。

私は昔から「大丈夫なフリをする癖」があります。強がりです。今は自覚しています。

その嫌な癖は染みつきました。

何を言っても、言外に「大丈夫だけどね」が付いてしまいます。

今回は結構まじでやばい、と伝えたかったのに、態度に「大丈夫だけどね」が出ていたのでしょう。自分では重めに言ったつもりだったのですが、伝わりませんでした。

その日は結局頭がくらくらしたまま、耳が遠いまま、通常通り勤務しました。


この時は、自分のこころに何かしらの問題があることは薄っすら自覚していました。

これまで20年間、クラスでハブられても、2週間ほど不登校になっても、部活で理不尽に怒られても叩かれても、夜中に1人で泣くほどつらくても、どんなストレスがあっても、身体だけは健康だった私が、耳が聞こえづらいのです。

なんで耳が聞こえづらいんだろう。そんなにストレスがあったのかな。よく分からない。けどなんか、つらい。

この程度の、混沌とした認識だったと思います。

そしてその春、徐々に私の心は蝕まれていきます。次回はその過程の続きを書いていきたいと思います。







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