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誰と話をするのか?

公募終了まで10日を切りました。企画者の佃です。
今回は、企画の進め方について少しご質問にお答えします。

アートの展覧会やプロジェクトの公募に作家が応募するとき、企画自体に興味があるという理由以外に、関係者を見て応募する、ということがあると思います。公募段階で、審査員やプロジェクトのメイン作家として、しっかりとした経歴のある作家や評論家、キュレーターなどアート関係の方を提示し、作家側が、「この人に自分の資料を見て欲しい!一緒に展示したい!売り込みたい!一言欲しい!」などの気持ちを持って応募する。

本企画では、選考は企画者佃とHAPS沢田さんで行います。華はありません。(沢田さんすみません。)

では、プロジェクトの協力者(翻訳の際の対話相手)は?
誰と話をするのか?

現在企画者佃が、自分のせまいネットワークをじりじりと広げながら、様々な分野の方にお声掛けをしてみています。今のところ、文系の研究者の方や、一般企業にお勤めの方、ライターさんなど、少し文字と関わりのありそうな方を中心に、お声掛けをしています。

ただ、参加を希望する作家の方々の希望も聞いたうえで、組み合わせを考えたい。そのため、様々な方にこちらの企画情報を伝えることは始めていますが、現時点で依頼はせず、選考を終えてから、資料を見て作家に確認を取りながら、また別の方にお声掛けをしていくことも十分想定しています。

「こんな分野の方を知りたい」という希望は、伝えていただければ積極的にあちこち探します。最終いまひとつご希望に添えないことも出てくるとも思います。

この企画で、アートの分野外の方と可能な限りお話をするというのは、その方に自分の作品制作についてよくわかってもらうことを主目的としているわけではありません。

どちらかというと、作家が「言葉で言っておきたいこと」と「言葉で言わないこと」の範囲を丁寧に探す。作家として、ここまではこんな風に言えて、言ってもいい。ここからは言わなくていい、もしくは言えない、を丁寧に扱いたい。

作家の対話相手の方には、作家の言葉に対して、「わかる」「わからない」の範囲や理由を率直に伝えてもらうこと、でも「わかる」だけを目指したりお互いに強要したりしないこと、をしていただけるよう私からお伝えしようと思っています。

対話相手の方が、作家の制作への考えやこだわりなど「作家の思考回路の雰囲気」を知ることは、ある特定の作家の作品の裏側を知りすぎている状況になるかもしれません。作家としては少し気恥しいですね。

でも、その対話相手の方や、この企画を見知ってくれた他の方が、鑑賞者として全く別の作家の作品を見る際に、「この作家は何を思ってんねやろ?」と作品の前で立ち止まる時間が少しでも長くなる一要素となれば、と思っています。

とはいえまだ何も始まっていないため、どう進むかは手探りです。こういった企画に興味のある方のご応募をお待ちしております。

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