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ジョブディスクリプションに定義されたことだけやっていても評価されない

澤円さんのメタ思考という本を読んだ。ジョブ型雇用に関して、「なるほど!」と思う記述があったのでまとめ。

ジョブディスクリプションを超える

ジョブ型雇用は、ジョブディスクリプションに沿って契約された範囲の業務に対して責任を持つ雇用形態。
ジョブ型のデメリットは、タスク単位になるのでそれしかやらない人たちが出てきてしまうこと。
✕ 私の仕事は◯◯で、それさえやれば評価される →これはジョブ型雇用の必要条件でしかない。最低限の義務という意味合い。

10勝できるピッチャーが複数人いたら評価はどうなる?

プロ野球に例えると、あなたがジョブ「ピッチャー」として雇われたとして、10勝したらある程度の評価は得られるが、他の「ピッチャー」が10勝したら、そのポジションは、あなたである必要はないかもしれない。例えば、人気があるか、ファンサービスができるか、守備ができるか・・・10勝できるピッチャーであり、+αがあって高い評価を得られるのがジョブ型雇用の現実。

+αを自分の強みで発揮しよう

ジョブの最低ラインは共通的に定義されるが、+αの部分は白紙。自分で積み上げるしかない。
+αは自分の強みを活かすのがベスト。自分はこういう資質があってこれが好きなので、これで貢献しよう、と思えばそこに活躍の場が生まれる。自分は何が得意で、どう貢献できるのかを理解し、それを組織に還元していくことが重要。それが抽出できる問いかけは「他人から、”ありがとう”と言われることは何か?」(会社から定義された業務以外で、他の人から感謝されるような「ちょっとはみ出したこと」を自分を客観視して言えるか?)

個性や自由ではみ出していく

これからは、緩やかにつながりつつも、個々の役割をちょっとずつはみ出して仕事をこなしていくようなコミュニティーの形成が進む。その全体をファシリテートしていくのがマネージャーの仕事になっていく。


この本とても面白かったのですが、タイトルがちょっと引っかかる。
「いいか悪いかではない」「べき論より好きか嫌いか」といった、個人主観を大事にする主張で一貫しているのに、タイトルに「頭のいい人」と付いているのはなぜなのだろう。まるでこの本の主張が「いいこと」と言っているかのようで、矛盾。
澤さんは本の最後に「この本もメタ思考で捉えてほしい」と書いているので、頭のいい人という表現が括弧で括られていることは、「本のタイトルを鵜呑みにするな」的な意味を持たせているのかな。

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