見出し画像

カメラを消しなさい! Zoom会議で顔出しを求めてはいけない

Twitterを見ていると、経営者や上司と思われる人が、オンライン会議で顔出しは礼儀としてすべきであるとか、情報量が多いから顔出しさせるべきだという意見を見かけます。

オールリモート総研の立場では、「顔出しを強制させる」は基本はノーです。

さらに言うならば上司が部下に不要に顔出しを強要するのは組織のインクルージョン性を損ねるハラスメント行為です。

顔出しの前にZoomやSlackをやめなさい

Zoom会議で顔出すべきかを議論する前に、Zoom会議自体をやめることが大事です。

GitLabさんのハンドブックの「どういう時は同期的にすべきか」から、同期的にすべき時を抜粋しました。逆をいうとコレ以外は非同期的にすべきであるということです。

  1. 営業をすすめる時

  2. 社外の方との初回の会議

  3. 初めて一緒に働くメンバーとの初めての会議
    一方通行の意思決定 (例: 利害関係が複雑で決定を覆すことが難しい場合)

  4. 複雑な初期化 (例: 企業シナリオの定義、スコープの大幅な見直しなど)
    感情的になりやすい話題 (例: 個人的な問題の議論、キャリアパス/昇進、難しいフィードバックなど)

  5. 直属の部下をサポートしブロックを解除する (例: 定期的な1on1)

  6. 祝賀会と振り返り会 (グループで成功を祝うのは気分がいいから、また軽くふりかえり会をすることは未来のスプリントのキックオフになりえるから)

同期すべきケースは、なぜ同期すべきなのか?

非同期では、コミュニケーションの往復回数が増えてしまうというテクニカルなケースを除くと、同期すべきケースは、理屈だけでは人を動かせず情で人を動かす必要があるケースです。

不安を早急に取り除きたい場合や、感情的に誤解を招きやすい複雑な話をする時は、同期して話すほうが良いです。

これをわかり易い言葉で言いますと

声を聞いて顔を見て時間をともにすると『人間の脳は相手に共感を感じてしまう』というバグがあります。

感情的に受け入れ難い話で理屈だけでは相手を動かせない時や、営業や採用等どうしても相手を動かしたい時には、同期型コミュニケーションを活用して、顔出ししてコミュニケーションをすることは効果的です。

それ以外では同期型コミュニケーション自体を避けましょう。

原則顔出し派を論破する

マナーである

老害ですのでスルーしましょう。営業や採用などを除き社内で独自マナーを求めるマネージャーは老害でハラスメントです。

非言語情報の方が情報量が多い

声のトーンや顔の表情などの非言語情報を活用することで、情報量が増えるのでコミュニケーションがしやすい。そういう主張をされる方がいます。

これがもっとも不味い考え方です。表情や声のトーンから相手の考えを読むのは、相当なトレーニングを受けていないとできません。また、文化が変わると解釈の結果も変わります。

つまり非言語情報で人を見極めていると断言する人は、組織がモノカルチャーでありダイバーシティーやインクルージョンがハラスメント組織であると自白しています。さらには、偏見で人をジャッジしていることに気づいていません。

病む人がいる

家族と同居しておらず、共感性が強い方の中には、非同期で文書中心に仕事をしていると、病人がいます。

すくなくとも業務上のコミュニケーションは効率性を重視して、非同期で、同期でも顔出しナシでを徹底してください。

その代わりに、計画された「インフォーマルコミュニケーション」を導入したり、働きすぎを防ぎ家族や友人などと仕事以外の時間を使うことを奨励しましょう。

結論:リモートワーク時代のミーティングのあり方

  1. 原則、同期ミーティングをやめて、非同期でやりましょう。

  2. 同期ミーティングをする場合でも、相手の生活の状況(家族が周囲にいるか、化粧をしているか)といった配慮しインクルージョンを心がけるべきで、顔出しは原則NGとしてください。

  3. 表情等による評価はバイアスによる間違った評価になりがちです。もしくはモノカルチャー性を強めます。

  4. 快適に通話するためにもカメラはオフにしてください。通信帯域の負荷を下げ快適にミーティングしましょう。

  5. 画面共有での資料は解像度が低く読みづらいので、Googleドキュメントなどのリンクを送りましょう

  6. 顔を見るのではなく、みなが共有ドキュメントの議事録を見て共同編集をしましょう



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?