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「できる」ということ

「できる」は主観

ボーナス時期になると、にわかに転職活動が慌ただしくなる。
半期が切り替わるタイミングで踏ん切りがつけやすいからだろう。

転職はお見合いみたいなもので、お互いの条件やフィーリングで決まるものだが、その一つのモノサシとして「できる」という基準がある。

そう、できるできないの「できる」。

面接で通りたいからできないことまで「できる」というのは論外だが、意図せず結果的に”ウソ”になっちゃうこともある。

デザインでもコーディングでもプログラミングでも何でもそうだが、「できる」という感覚はあくまで主観に過ぎず、客観的に「できる」を自己判断することは難しい。だから「できるか?」と聞かれたら、経験に照らして、やってきたことは「できる」し、やってこなかったことは「できない」ということになるだろう。

一方、採用側は求職者が必要なスキルやナレッジを備えているかどうかを見極めたいのでポートフォリオや職務経歴などを提出させるわけだが、提出書類を見ただけで、求職者を短い時間で、できるか?できないか?を見極めるのはなかなか難しいので、お互いの「できる」に乖離があると不幸なお見合いになってしまう。

受託制作は、クライアントが求めるクオリティーやニーズを実現できるスキルがある人を求めているので、「できる」のハードルは高めになるし、インハウスならベースがあれば業務に支障が出ない可能性が高いので、比較的「できる」のハードルは下がるだろう。
実際にインハウスのサービスサイトは外部制作が殆どで、語弊はあるが内制ではそれほどの制作スキルを求めてはいない。

「できる」の見極め

ポートフォリオや経歴では「できる」は判断できない。言葉は悪いがでっち上げられるし、求職者の「できる」は証明出来ない。

では「できる」を見極めるにはどうするか?

1番効果的なのはズバリ、トライアルの実施!これは採用側だけでなく、求職側にもメリットがある。
トライアルは「できる」を判断するだけじゃなく、求職者の制作や仕事の進め方や考え方、掛かる時間や調整能力、クセなどが見えてくる。

その進め方や考え方がクオリティに大きく影響し、どこまでできて、どこからできないのかの境界線が見えてくる。その見極めが全体の質に関わってくるので、求職者も採用側もプロとしてお互いが同じ土俵で精査できる。

何度も面接する必要もなければ、無駄な試験を行うこともない。トライアルを1回実施すれば、お互いがお互いの力量を判断できる。
採用側も求職者に見られているので、ホントに「できる」人材を確保するには、力量の見極め方も企業の在り様も考える必要がある。

求職者も採用基準が明確で、採用でも不採用でも納得がいくだろう。
そもそもトライアルを実施できない企業は、いいお題を設定できなかったり、実施方法が分からなかったり、トライアルをさせても力量を判断できない。そういう企業に採用されてたとしても、求職者にとって幸福な顛末が待っているとは思えない。

採用活動中に何度も呼び出されて何か月も待たされるような場合は、求職者の方から「トライアルを実施していただければ力量が図れると思います」と言ってみてはどうだろう?
求職者のあなたが品定めするのです。

時々、私を朦朧とさせる疑問。おかしいのは私なのか?彼らなのか?
アルバート・アインシュタイン(ドイツの物理学者)

『「できる」ということ』ってお話でした。

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