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NHK障害福祉賞が繋いだもの〜NHKハートネットオンラインイベント〜

ASD(自閉症スペクトラム障害)と35歳の時に診断された私が、たまたまみたNHKニュースのお知らせコーナーでみた、NHK障害福祉賞。
見た瞬間「あっ、書こう」て思いました。
それより少し前、お世話になっている「一般社団法人ハートキーパーの会」の「エピソードトーク」として自分のことをまとめて話す機会がありました。事務局長さんがその録音データを残しておいてくれたんです。
それに肉付けするカタチで一気に書き上げました。

その年の秋、東京の市外局番から
「あなたの作品が最終選考に残っています」
と電話が入り、結果は佳作入賞。
たくさんの応募があった中、私の文力云々だけでなく、エピソードが「いいね」とされたんだと思い、とにかく嬉しかったです。

それから数年後——
東京渋谷ヒカリエにて開催されたヒューマンライブラリにも、「本」として参加。

ヒューマンライブラリーは、人間そのもの「本」となって自身の人生や経験を語る、という対話型イベントです。
私をはじめ、過去の受賞者のみなさんそれぞれ自身が、自分の手記を土台にして一冊の本になりきるというものです。

みなさんへの語りかけ+読み手の皆さんからの質問で購読時間は進んでいきましたが、意外な質問が飛んで来たり、何気なしに答えたことが場を笑いにつつんだり‥
3回のセッションで3回とも違うことを語れて、本当に楽しかったです。
このヒューマンライブラリーを通じて、一点モノの本になりきることができたとともに、文字上では書ききれなかったことを直接みなさんに語ることができたことが良かったです。

そして‥昨年末
NHK厚生文化事業団の担当さんから電話があり、NHK障害福祉賞のあり方を今一度考える、というコンセプトで、ノンフィクション作家柳田邦男さん、当事者研究の第一人者・熊谷晋一郎さんをむかえて、障害当事者の手記から、私たちは何をくみ取ることができるのか、書くことで人生がどう拓かれるか、解きほぐしていく、というオンラインイベントに参加させていだくことになりました。

2023年2月10(金)
障害福祉賞の受賞写真はトロンボーンを手にしていたから見せて欲しい&音を聴かせてほしい、というリクエストがあったので、金沢市内のスタジオを借りてのぞみました。

大体こんなこと聞かれるよというのは、事前相談でわかってはいましたが、ド緊張していて、ちゃんと質問に対するきちんとした回答になっていたのが不安でした。
発達障害のことそのものよりも「手記を書くことで何が得られたのか」という自分の思いを伝えることができた感じです。
演奏も、zoom越しでも音が割れたり途切れたりすることなく、演奏が聞こえたということでよかったです♫

カメラに向かって吹いていないのは、遅延や音の割れを防ぐため。
演奏したのは、菅野よう子作曲「花は咲く」でした。

それよりも柳田邦男さん・熊谷晋一郎先生のお話がすごく胸に刺さるものばかり。
また他の受賞者の方のお話も、考えさせられることが多くて、とても勉強になりました。

本当にたくさんの方がご視聴くださり、応援のコメントをたくさんよせてくれました。
しかもフォーラム内で紹介されたメッセージの半分以上が僕の知っている人という(笑)


このイベントを企画してくださったNHK厚生文化事業団の皆様、フォーラムでお会いできたみなさま、ご視聴いただいたみなさまに、あらためて心から感謝申し上げます。

これからも障害福祉賞の作品を通じて伝えられることを、リアルで、あるいはこの場に掲載していきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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