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自分のための就活、とは。

私の就活の話は、「こんな風にしたらいいよ」なんて、口が裂けてもいえないです(笑)。自分のやったことに後悔はないし、自分には必要だったと思うけれど、それでも時間をかけたし、正しいとは言いきれない(笑)。アドバイスではなく、来年になったら忘れているであろう自分の記録として、残しておこうと思います。

たくさん遠回りをして、苦しくて焦る毎日。でもきっと、「正しい方」では出会うことがなかった出会いをたくさんもらった、この二年だったと思います。


自分の目的を、まず自分が把握する。

「手段と目的を勘違いしないようにね」と何人かの企業の人に言われた記憶がありますが、「手段だけで探しがちだけれど、企業の目的を見て、同じ方向を向ける場所を選びなさい」ということです。

例えば「人を笑顔にしたい」という目的があって、歌手になるのか、料理人になるのか、芸人になるのか、ここが手段の話です。仕事を探す、と考えると確かに手段を考えることが多いですよね。ここには得手不得手もあるからだと思います。

でも、手段だけを見て、「一緒に働く人と目的が異なるとしんどい」から、目的も一致する場所を探しない、という話です。料理人という手段でも、郷土料理を広めたいのか、高級レストランに勤めたいのか、捨てられがちな食材を救いたいのか。

でも、企業の目的を見て、自分とあっているかどうかわかる人は、「自分の目的がはっきりしている人」だけではないでしょうか。もちろん、全く異なるかどうかはわかるかもしれませんが…。

私が常に考えたのは、とにかく自分がどう生きていきたいかをはっきりさせることでした。

「どうなりたいか。それが決まったら、どこで働いてもきっと大丈夫。」

これは大事にしている言葉のひとつですが、私なりにその人の言葉をかみ砕くと、「やると決めたのであれば、何事にも意義を見出して取り組むことが大切で、その意義の根本になるのが、自分の目的なんだよ。」ってこと。

その目的はなんだっていい。そもそも就職だけではなくて、公務員や起業、飲食だったりの自営業、研究者っていうとにかく様々な選択肢があります。


自分の比較軸を作る

軸、というと「自分軸を大切に」という話を就活界隈ではよく聞くような気がします。これは自分が何を大切にするか(やりがい?お金?とか)、という話ですが、私が言っているのは比較軸。自分軸とは異なります。

自分の目的がはっきりしたら、具体的に手段を探し出す段階だと思いますが、結局どうやって選ぶのかわからない。説明会やインターンに参加して、サイトを見て、休み、勤務地、給与など数字を比較するのが大半なのではないでしょうか。これは、自分の経験がなくても、比較しやすいからだと思います。単純にアメリカか日本だったら、日本がいいな、給与は高い方がいいな、とかね(笑)。

それらも大切なのだと思いますが、自分の働く環境を考えることが大切だと思います。務めている人数だったり、直接客と会うのかそうではないのか、学びの環境が提供されるか自主性を重んじるか。

働く環境を考えたところで、それが自分に合うのかどうかどう判断するのか。もちろん、実際に働きださないとわからないことの方が多いと思います。でも、せっかく説明会やインターンに参加するのであれば、自分の中にも多少軸として蓄積できると思うし、それは無いより良いと思っています。

相手に選ばれるイメージが強く、落ちると傷つくことも多い就活ですが、
私たちもまた、選ぶ立場であるということを忘れたくないものです…。

比較の軸は、質と量をもって形成されていくと思います。何をするにも質はもちろん大切ですが、自分にとって何が質の良いものか理解するためには(何が必要か、何が効果的か等)、ある程度量が必要なんだなって思います。

数学で考えてみたら、まず様々な分野の問題をたくさん解きます。すると、何が得意か不得意か、理解しているか否かが分かります。これが量が必要な理由です。

次に、得意なものはなぜ得意か、不得意なものはなぜ不得意かを分析します。どこまでわかっているのか、どんな練習や理解をしたらわからないところを突破できるのか。それが分かれば、得意なものはより高度な、出来ないものは基礎的なことに特化した質重視の練習が出来るようになる、ということですね。

で、数学ではなくて(笑)、経験したことを蓄積するためには、経験後の振り返りが重要だと思っています。ただ経験するだけではもったいなくて、なんとなく自分の中で合う合わない、と感じたことに、そこで止まらず、なぜいい/嫌と思ったのか?と、自分と対話することを大事にしています。

それを続けると、少しずつ自分だけの比較軸が出来ていくと思います。自分の経験をもとに作られた軸は自分だけの物差しで、少なくとも少しは自分のために選んでいけると信じています。


ある程度考えたら、あとは「えいや」

そして、自問自答だけ繰り返しても、これは意味がなく(自分に言い聞かせています笑)。何かを考えて自分なりの仮説を立てたら、それが果たして自分の考えた通りだったのか、違うとすれば何がどう違ったのかを、実際に行動することで答え合わせをする。「自分に出来る前準備はやったぞ!」となったなら、飛び込んでみるしか、もうやれることは残っていなんですよね…(笑)。

やっていないことに「こうかも?」なんて考えてみたところで、結局何もわからない。なってから悩むしかないし、不安を先取りなんて、精神衛生上よろしくないですよね(笑)。(不安だらけですけどね笑)

行動した後、ここでも、経験したことは常に分析して、自分だけの財産、経験として蓄積を怠らないようにしたいなと思います。


結局、スーツを着て、たくさん応募して、面接やECの練習を先輩方や学生間でやって、より早くより多くの内定を…という勝手にイメージしていた就活からは程遠かったのですが。それでも、色んな人に話を聞き、現場見学やインターンに行き、たくさんうなって考えました。自分なりに、自分のための就活を行った自負はあります。

様々な人たちの話を聞くと、自信や行動力に溢れているように見えるのに、そんな人たちも共通して悩みや迷いがある。「社会に出たって悩んでいるんだから、学生悩んで当たり前、大いに悩めっ!」と背中も押してくれるし、私の言語化されていない話でさえ、興味を持って聞いてくださいました。

相談にのってくれる社会人の先輩がたくさんいてくださり、本当に恵まれていました。色んな選択肢を見ることが出来たし、選択肢があってもすべて選択肢にならない(自分が選べない、選ばれない)厳しさも知りました
社会人も面白そう、と思わせてくださる方々がいました。

常々思うことですが、私はたくさんの人に甘えて頼っています。大人になったら今ほど助けてあげられないよ、社会に出たらそこは一人で戦うんだよ、責任を持つんだよって言われたりします。

けれど私はきっと、これからも多くの人に甘えて頼ってしまうと思います。大切な縁、繋がりを大事にして、いつか、出会ってよかったと思ってもらえるように、自分のペースで、もがいて必死で生きたいと思います。

やりたいことは具体的になんですかって言われたらまだ難しいです。自分が実現したいことはあるけれど、それを実現する手段が全然わからないし、経験も知識もない。

だからもっともっと学びたい。
卒業前に、そんな思いを改めて。

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