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【ALIVEとわたし】高田 晃児さん(こーじさん)

◇「お疲れさま!終わったねー!!!」

 Session4の最終プレゼン後の昼食時、こっそり現地に乗り込んだ私たちはメンバー全員と初めて会えました。ここに至るまでには、理解できなくて苦しい、時間が足りなくて安心感がない成長している実感すらないといったネガティブな感情が大半を占めていました。しかし、現地で一緒に飲んだ最高にうまい焼酎が全て忘れさせました(笑)。

 数か月が経った今は、ALIVEって楽しかったなぁというポジティブな思い出が私の中を満たしています。
 

◇ALIVEでの取り組み

 私は会社からの推薦で参加し、宮崎県日南市を拠点に地域の活気を取り戻そうと活動している「油津応援団」のテーマに取り組みました。感染症が猛威を振るう2022年1~3月というタイミングだったので、面識のない人同士が、訪れたことのない場所を想像しながらオンラインで議論を重ねてきました。
 私たちのチームが一貫して大事にしていたのは、軸をぶらさない事でした。目的や存在意義を明確に示してから、達成するための手段を考えていくことで、徹底的に話し合って決めたことを大事にしながら進められました。特に、共通認識がない中でイメージをすり合わせて同じ景色が見えるようにするという土台の構築を、丁寧に時間をかけて行ったことで、同じ方向を向いて活動を進められたのではないかと思います。
 

◇ALIVEで印象に残っていること

①    議論についていけない
 オンラインで議論する際にはしばしば音声のみで行われたことから、自分の考えを正確に伝えるためには的確な言語化が必要でした。しかし、私は言葉が出てきませんでした。メンバーが分かりやすい発言をしたり、当たり前に使っているカタカナワードが出てきたりする度に私は強い焦りと劣等感を抱いていました。その度にうまい人の説明の仕方を分析して、用語を理解しようと必死で調べた結果、打合せを重ねるごとに少しずつスムーズについていけるようになりました。負けず嫌いな性格が功を奏したのかなと思っています。
 
②プレゼンター決め
 プレゼンの聞き手の立場で考えると、「一貫した内容の時は1人で話した方が頭に入りやすい」ということで、私達はSession別にプレゼンターを分担しました。私の担当はなんと最終プレゼン!もともと人前での説明や話すことは得意ではない上に、チームの3か月分の想いも上乗せされている!私の戦いは、チームで議論してきたことを余すことなく12分に詰め込み、分かりやすく伝えることでした。初めて聞いても理解できる内容を意識して準備を進めました。本番には、あの当時の自分の中で「やれることは全部やった!」と自信を持って言える状態で臨み、メンバーから「良かったよ!僕にあれはできない」と褒めてもらえた安心感、喜びは忘れられません
 

◇ALIVEでの気づき

①職業病?
 先行事例や既存の枠組み、規制の法令などの調べものをチームで共有しているときに、メンバーから「あなたはどう思うか?」と問われて、はっとしました。私は情報をフラットに伝えたうえで、他の人の意見を聞くまでは、自分としての意見、判断は極力言わないようにしていました。普段、開発業務をしている中で実験データを示す際にミスリードしないように気を付けていたことが無意識に出ていたのだなと気づかされ、実験データ以外では自分の意見もあわせて言おうと思いました。
 
②小さな変化と定着
 前のリフレクションで指摘された事は、意識して取り組んでいましたが自分では負担や変化を感じませんでした。しかし、次のリフレクションで意識的に取り組んだ部分の改善を指摘された時、意外とメンバーには伝わっているのかも!と驚きつつ、嬉しくなりました。
 たまたまTEDを見ていた時、元GoogleエンジニアのMatt Cuttsが「大きな挑戦よりも『小さな変化』を繰り返す方が身につきやすい」と自身の経験をもとに語っていました。ALIVE期間中はほぼ毎日、議論の流れや、考え方を自分がなりたい方向になるように意識して取り組んでいたので、負担が少なく身についたのかもしれません。
 

◇現業にどう生かしているか

 開発業務は評価の結果によって方向性を順次決めていくので、メンバーとの方向性の合意は大事なプロセスになっています。共通認識がある開発メンバー同士の相談の場でも土台の構築を意識するようになってからは誤解が少なくなり、個人的にもファシリテーションの練習として活用することで有意義な時間になりました。
また、方向性に悩んだときには、心の中にいるチームメンバーに相談して、彼らならどういうだろうか?を参考にしています。
 

◇おわりに

 メンバー一同、「現地に来るのがもっと早かったら提案は変わっていた」と言っていたのが印象に残っています。1人当たりの活動時間がアウトプットに占める割合は小規模の団体の方が大企業に比べると大きく、「提案を作るために私達に割いた時間で得られたはずの成果」と「提案を実行して得られる成果」の比較がシビアになると思います。今回、もし初期に遠慮せず答申先に寄り添い、悩みの本質に迫る会話ができていれば、より「私たちに時間を割いてよかった」と思える実用的な提案ができたんじゃないのかとぼんやり考えることがあります。次に課題に当たった時に意識して取り組んでみようと思います。
 参加してみて社内では出会えないタイプの人や、考え方の人に出会えて刺激的な3か月でした。チームのメンバーに恵まれて、異なる特性の人々が集まってもうまくいくチーム運営の勉強になりましたし、初めて心理的安全が確保された場の居心地の良さを味わいメンバーの特性を活かした活動ができたと思っています。
 そういえば、うちの人事がサポーターは大変だったって言っていました。大変って聞くと燃えるタイプなので私もいつか、サポーターを経験してみたいと思います。では、また!

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