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【ALIVEとわたし】服田悠司(ゆじさん)

2021年度第2期、福岡県那珂川市_株式会社ホーホゥのテーマに、サポーターとして参加いただいたユジさん(服田悠司さん)にお話を伺いました。プロジェクトの内容には介入せず、対話とフィードバックでチームメンバーの成長を促すサポーター。ユジさん自身はどんな学びを得られたのか?に迫ります。

■今回、なぜサポーターとしてALIVEに参加されようと思ったんですか?
 きっかけは、所属する組織の上司から研修受講の声をかけて頂いたからなのですが、リアルな社会課題に取り組みながら、異業種の方とのつながりができる。その後の仕事やプライベートでも自分の幅が広がるんじゃないかと期待して参加しました。
加えて、「サポーター」という役割にも興味がありました。
ALIVEさんのプロジェクトでは答申先からのリアルな課題解決に取り組むメンバーとしての参加と、チーム活動を見守りつつメンバーの成長支援につながるよう自己のマネジメントスタイルをブラッシュアップするサポーターとして参加を選択することが出来ます。このサポーターとしての役割が他の研修にはない特色で、ALIVEさんのプロジェクトは社内でも紹介記事が取り上げられており、今後、自分が成長していく上で必要なスキルや経験が得られると思ったので参加させて頂きました。

■参加してみて実際どうでした?
 プロジェクトに関して言えば、答申先から与えられた難しいテーマに対して提案を求められているメンバーの方々は、コロナ禍も相まって非常に大変だったかと思います。一方でサポーターの立場として振り返ると、立ち回り方によってメンバーやチームにもたらす影響も大なり小なりあったのかなと思います。
ALIVEプロジェクトにおける狙いは、「答申先から出されるお題に対して課題の本質を探ったり、解決策を提案するビジネススキルを磨く部分」と「チーム活動の中における言動に対して、相互にフィードバック/リフレクションし、自身のマインドを見直す部分」の両方があるかと思います。
サポーターはチームの提案内容に関してはコメント出来ないし、コミットしている立場ではないのですが、伴走する必要があるので例えば、チーム内の打ち合わせではメンバーが真剣に議論している内容をひたすら聞き入ります。そして、ひとしきり議論が続いた後、打ち合わせが終わるタイミングで「ユジさん、最後に何かあればお願いします。」とコメントを求められることがよくありました。自分からはその時感じたことをリアルタイムにフィードバックするので、次からはこうしようって感じでチームとして段々洗練されていくのを実感しました

■上手く伝えられないこともある
 自分の考えていたことが上手く伝えられないこともありました。
セッション2の初回プレゼンを迎える前、チーム内では非常に熱く議論が交わされているのに、答申先へのアプローチがないことが気になりました。でも「こうした方が良い」と直接的に言うのは、進め方を指示するような形にもなるし、自分の考えの押し付けになるかなと思い、こう問いを投げかけてみたのです。

那珂川にて⑥

「皆さんがどういうタイプの人か知りたいので1つ質問をします。チームとして答申先とコミュニケーションをまだ取ってないと思いますが、この状況についてどう思いますか?」と聞いた上で、答えを3択にしました。
①今は本質的な課題を深堀る時だから、チームとして課題が定まってからコミュニケーションを取ればよい。
②課題は定まってないが、答申先とコミュニケーションが取れていないのは良くないので、積極的に取っていった方がよい。
③そもそもそんな発想に至らなかった。

のどれですか?といった具合です。
セッション2の前に同じ状況だったとして、皆さんならどれを選択しますかね?

結果を言うと、私は②が返ってくることを期待してたんですが、メンバーから上がったのは①と③が多かったのです(笑)。本当は答申先ともっとコミュニケーションを取った方が良いということに気付いて貰いたかったのですが、自分が意図しない答えが返ってきたので、「メンバー間でこういった認識の差があると、今後問題になることもあるのでしっかり話し合う必要がありますね。」と本来自分が意図することからずれてしまいました(苦笑)。
この場合、ちゃんと伝えるべきだと思っても、メンバーは違うように考えている訳で、そのまま直接的に伝えるのも違うと思うし、難しいなぁと。。

この話はもう少し続きがありまして、この時は上手く伝えられなかったんですが、最終セッションの振り返りでメンバーから「答申先とコミュニケーションをもっと取っていくべきだった」という声が聞けたので、結果的には経験から自分で気付きを得たことによって、より心に刻まれたんじゃないかと都合のいいように解釈しています(笑)。

■プロジェクトを終えてから残るものが「財産」
 期間中、何が一番嬉しかったですか?
 質問から少しずれてしまうかもしれませんが、プロジェクトが終わった今も、今後も継続的に繋がっていたいと思えていること、そういう方々と出会えたことですかね。
このプロジェクトを通じて得た人脈は、今後自分にとって人生の幅を広げる可能性がありますし、プロジェクトはいつか終わりを迎えますが、その後に残るものこそが、本当に得た「財産」になるのかなと思います。

―なるほど、素敵な振り返りですね。でもそこまで絆を深めることができたのはなぜだったんですか?
 様々な要因があったのかなと思いますが、一つは取り組む課題がチャレンジングだったこと。答申先であるホーホゥさんからのお題が難しいが故に、那珂川のことを真剣に考え、何度も議論を重ねて打ち込んでいました。プロジェクトではメンバーが悩んだり、苦しんだり、助け合ったりという経験を共有して、お互いの絆を深めていけたのかなと思います。
あとは、コロナによる影響も少なからずありましたね。プロジェクトが開始して約2か月間は区切りのセッションも含めてオンラインを余儀なくされましたが、我々は運良くセッション3のタイミングで現地の那珂川で会うことが出来ました。オンラインだとどうしてもプロジェクトの話に終始してしまいますし、お互い気を遣ったりするような感じも見受けられました。

最終プレゼン終わり

でも、実際に那珂川で会ってお酒を飲みながら、趣味や家族など個人的な話を分かち合ったり、他愛もない話で盛り上がったりすることで、心理的な距離感がグッと縮まったのかなと思います。

■とにかく内面を観察して見守り続けること
 メンバーの成長をどんな瞬間に実感してましたか?

 そうですね、例えばあるメンバーの方は、質問されるとちゃんと自分の意見を持って返答はあるんですが、自分を余り開示せず自発的に話されるような感じではないタイプの方がいました。ちょっと勿体ないなと思っていて、リフレクションの機会にもっと早い段階で自ら自己開示をしていった方がお互いコミュニケーションが取りやすくなりますよみたいな話をした所、プロジェクト終盤には当初に比べて随分印象が変わるぐらいになりましたね。
 チームの方にも伝えたのですが、見直すべき所を自覚したら、それを無意識レベルになるまで意識的に繰り返し実行することが大事だと思っていて、まさにそれを実践してくれたんだと思います。

―なるほど、リフレクション→自覚→意識的に実践→無意識化というサイクルが回るんですね。
ーそれにしてもユジさんのチームは本当に良い関係性を築かれていたように思いました。サポーターとして何か気をつけられていたことはありますか?

 ALIVE的には、サポーターがチームの打ち合わせに出席するかどうかは任意とされてますが、自分は極力出ようと思ってましたし、実際都合がつく時は必ず出ていました。メンバーの皆さんとは「初めまして」からスタートとして、コミュニケーションが取れる機会も限られているので、如何にその人の言動や内面を観察し理解するか、信頼関係を築くかがポイントだと考えていました。
というのも、例えば普段の打ち合わせに出ていない人からフィードバックされても、「全然、観てもないのに何言ってんの?」となりますよね。仮にそのフィードバックがドンピシャで的を得ていたとしても、その人との間に信頼関係がないとちゃんと相手に届かないんじゃないかと。
そういう意味では自分が取った行動は間違ってなかったと思いますし、サポーターとしての意義はある程度果たせたんじゃないかと思っています。

―よく観る、というシンプルだけど大事なことですよね。本人たちもそれを感じてくれていたと思いますか?

 はい、そうですね。ALIVEではプロジェクトと同じくらい大事なフィードバック/リフレクションが各セッションに設けられていますよね。サポーターからメンバーに対して行いますが、サポーターもメンバーからフィードバックを頂くことが出来ます。
あれは良く設計されているなぁと思ってました。自分の思考パターンやマインドはこれまでの環境や経験から形成されてきたもので、何十年も生きていると、それが自分の当たり前となってプロジェクトの中でも無意識に出てきます。そういう自分に対して思いやりを持って、その人の未来を豊かにするためにサポーター/メンバーから心の籠もった言葉を頂けると、素直に受け取ることが出来ますし、様々な感情で満たされます。

ALIVEさんはリピーターの方がいることに驚いたんですが、これが中毒になっているんじゃないかと。ぜひ皆さんも経験してみて下さい(笑)。

■その人との関係性を意識する
―最後に、ユジさん自身が成長した部分、今の生活に活かされていることはありますか?

 そうですね、、やっぱり関係性のところに戻ってくるのですが、例えば相手にこうして欲しいとか、伝えたいことがある時に、一度立ち止まって「この人との関係性ってちゃんと築けてるか?」と意識するようになりました。人によってはそこまで関係性が十分じゃない人もいるので、その場合は伝え方を工夫したり、背景の説明をしっかり補足したりと、コミュニケーションに気をつけるようになりましたね。
やっぱり、どんな仕事でもプライベートでも人と人との関係性で成り立ってるので。だからこそ、そこに気付けるよう自分で意識するようになれたことが、私の成長ですね。

―なるほど、一貫して関係性の重要さを学ばれた、ユジさんにとってはそんなALIVEプロジェクトだったのですね。本日は丁寧にシェアいただきありがとうございました!


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