踵(かかと)の手入れ用軟膏を求めて
足の踵の乾燥、傷、ひび割れにはずっと苦労させられてきたの。あらゆるクリームや軟膏を試し、パックをし、スクラブマッサージし、ヤスリで削って角質除去をした。エステに行ってフットケアをしてもらうことも度々、そんなこんなで時間とお金を踵様にかけてきたもの。
二十年前から他の理由もあって裸足で踊ることをやめた。足袋や靴を使うようになった。そこで踵の状態もましになったのだが、それでもかかとの手入れ、なんとかもっと安価に簡単に出来る方法はないものかといつも探し求めていた。
足は命なのだから。
十年前から状況が一変した。epitact のCrevasses Talonnières と書かれた軟膏を塗るようになってから。
これを朝一回、寝る前に一回、踵に塗るだけでかかとはすべすべのつるつる。
値段も安く、30mlのチューブで、3,99€(約500円)。香料も淡くつけ心地もよい。踵の中に浸透していくようなみずみずしさがある。近所の薬局で簡単に買えた。ダントツに素晴らしい。そこで踵すべすべつるつるの幸せな生活が十年位続いたものだ。
ところが、去年辺りからこのクリームは店頭から姿を消した。どの薬局に行っても置いていない。
しかたなくScholl Crème Anti-Crevasses Talonsを使った。60mlで10,08€。 しかしこれ、べたべたしてつけ心地よくない。踵の表面だけ油つけた感じ。それに容量が多すぎるので旅に不便(私は移動が多い)だし、使い切れないうちに劣化する 。
私の、あのすべすべつるつるの踵を返して!
epitact の軟膏、アマゾンで探した。
あった!
30mlのチューブで4,51€だ。しかし送料が6,5€かかる。商品より送料がかかるのはいやだ。避けたい。
そうだ、薬局に取り寄せてもらえば、送料はかからない♡
と、薬局にでかけて行った。プリントした商品見せ、これを取り寄せていただけませんかと頼む。ところが薬局のお姉さんは取り寄せると9.5€かかるとのたまう。なぜこの商品だけ高くなるのだと吠えたのだが、そういうものなのだと冷たく言われる。じゃあ何か代わりのものはないかときくと、17€のクリームを勧められた……。
しばらくAKILDIA crème multi-protectectrice 75mlのチューブで7,5€を塗っていたが、これもいまいちだ。
安くて良いものは販売する側の利益にならないから隅に追いやられていくのではないだろうか?
モノプリというスーパーで、モノプリの開発したクレンジンオイルがあり、安価で効果もありコスパ最高だったのだが、今ではどのモノプリに行っても見当たらない。
すぐに治ってしまうものは一回しかお金が落ちないから、使い続けなければすぐに効果が落ち、悪化するものを売り続けた方が経済がまわるというの? 使い続け、お金を落とし続けなければならない。
サプリもそう。お注射もそう。うっかり始めると、一生続けなければならないのは厄介だ。
それで結局どうしたかと言うとね、
商品の値段以上の送料を払うのは 不本意なのだけど、ここで注文したのよ(アマゾンより僅かに安い) 。
また再び薬局で手軽に買えるようになってほしいと願いながらね。
有科珠々
Photo : Nazaré Milheiro (上から2枚), Norbert Fanjat(上から3番目)
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