見出し画像

【連載小説+エッセイの勉強】恋愛ファンタジー小説:気づいたら自分の小説の中で訳あり姫君になっていました(70)+エッセイの勉強「猫を処方致します2」聞ききった!伏線が山ほど!!!!

前話

 力なく首を振りながら、私はつぶやくように言う。
「ちがうの。今までにあった人の死があまりにもつらすぎて。ひとりでどうしたらいいかわからなくて。笑いたいのに笑えなくて。ウルガーのそばにずっといたかった。この腕の中に閉じ込めてずっと抱きしめていてほしいの。あの子たちがいいなくなったことがまだ信じられなくて……」
「あの子たちって。アルポおじいさんの店に出入りしていた子たちかい?」
「ええ。ティナが亡くなったと聞いて。私にすごくなついていた可愛い子なの。それなのにもういない」
 ぽろぽろ涙がこぼれる。
「泣きたいときは思いっきり泣けばいい。ずっとそばにってできないけれど、この腕の中に閉じ込めるのはできる。離さない。もう。この際、結婚する?」
 涙を拭きながら私はいいえ、と答えていた。
「レテ姫のこともあるから早く婚礼はした方がいいと思うけれど、まずは国民のみんなが笑顔になれないと式を挙げてもうれしくないわ。ウルガー。春の祭り、どんなことをするの? 私もみんなの笑顔が見たい。ウルガーの頭にお花の咲き乱れた姿を見たい。そんな悲しそうな顔より。ごめんなさい。私が悲しませているのね」
「ゼルマ! 自分を責めちゃだめ! この病はそこに問題があるんだ。笑おう。心から。春の祭りの計画協力してくれるんだね。だったら、明日からさっそくみんなと大会議だよ。下向いている暇なんて到底ないから。パレードの道順も警備もドレスもお化粧も全部、ゼルマの意見が必要なんだ。特等席に誰を呼ぶかもね。レテ姫は待ってくれるよ。そんな顔したゼルマには会いたくないって言うよ。俺のゼルマ」
「そうね。出直して来てってお尻を蹴られるかもね」
 ふふ、と笑いが自然とこみあげた。勝気なレテ姫。泣いてても喜ばない。ウルガーを幸せにするって約束したもの。
「そうそう。その調子。そのうち母上がドレスの仮縫いに突撃してくるよ。それまではどんなドレスかティアラか想像していて。君にティアラを作ることも決まったんだ。もう。正式な王室の人間だよ」
「ウルガー。どれだけ政策をつくってたの? その優秀な頭で」
「君が笑顔になるためならなんでもする。光となるためなら。政治しながらそばにいる。カシワの宮でやってればいいんだから。君を膝の上に乗せてね」
「ま。いたずらを考えているのね。スカートめくりはもうこりごりよ」
「そんなこと俺がしたら母上のお盆がクリティカルヒットするよ。もれなく君のお盆もね」
「よくわかってるじゃない。あら、いつのまにかあの暗い気持ちが楽になってる。ウルガーあなたはやっぱりお医者さんね。あっという間に病魔を退治するんだから」
「一時的に気分が上がっただけだよ。これからはまめに顔を出して、ローズウッドのお盆の制裁を受けるよ」
「何、いたずらするの!」
 またミニローズウッドのお盆を手にする。
「予告なしのちゅーを一日一回はすることにした。君が元気を出すときはちゅーした時だけだからね」
「ちょっと! いつちゅー魔になったっていうの?!」
「ほら。もうまた一層元気になった。ゼルマにはちゅーが足りないんだよ。ちゅーが。ちゅー」
「いたしません!」
 つん、とそっぽを向いてお盆を出す。ウルガーはお盆とちゅーしてけらけら笑ってる。
「ウルガー?」
「やっと俺のゼルマにもどった。一日一回のちゅーから二回にしてチャンスを待つよ。お休みのちゅーはいいだろう?」
「お休み、ならね。額にちゅーよ」
「もう一声」
「いたしません! 私はまだ清らかな乙女!」
「ちぇ」
 二人で問答をしているとタピオとクルヴァがヘレーネたちのリードをもってくる。
「兄上ー、姉上ー。ヘレーネとアルミと遊ぼう。トビアスも来てるよー」
 人懐っこいタピオが来る。クルヴァはリードをヘレーネたちにつけてる。トビアスがヘレーネの背中に乗ろうとして落っこちる。
「トビアス! 大丈夫?!」 
 未来の夫を振り離して末弟の元へかけつける。
「落ちたー」
 にへら、と笑う。ウルガーそっくりの笑顔。血はつながっていないのに。
「ウルガー。トビアスにヘタレ笑みをうつしたわねー。この罪は重いわよ」
「無実無実。さぁ。アルミも行こうか」
 あんなに憂鬱だった気持ちも日常に流されて消えていく。春の祭り。どんな祭りになるのかしら。久しぶりに気持ちが浮き立っていた。


【エッセイの勉強】「猫を処方致します2」最後まで聞いたー!!
聞きました。肩やら足やら痛み、何もできないので続きを聞いてました。四話で終わるので前巻で五話だったので終わり??? になったのですが、何よりもミケ先生の予約患者に近づいていくところが巧妙で最後はまた伏線張って3続きがあるようで、待ってます。これしか聞かなくても!みたいな。もう少しでミケ先生危なかったから。ちとせさんの迫力満点の叱りつけもさすがです。お大事に。という台詞ではハモって言ってます。なんせ、地元人ですから。天井を見ていたミケ先生。何を見てたの? 疑問です。3と言わず、シリーズで延々としてほしい。でも、私の花屋シリーズも澄川市物語に吸収されたし、終わりは必ず来るのよね。第二シーズンを書く予定でしたがそれより先に今のができたので過去を振り返る感じで書くしかない。ちょうど、シャーロック・ホームズの回想みたいな。猫の譲渡、書類審査とかあるって聞いてどうしよう??です。いつか保護猫を迎えるつもりなのでそんなに試練だらけなの? というので困りました。いつになるかわからないから、よく勉強しておこうと思います。にこねこ保育園でいろいろ見てますが、詳しいことは何も知らなかったんだ、と思いました。この辺で保護活動している団体どこだろう。この地域では地域猫とかいなくて野良猫が数匹うろついてるぐらいです。多頭飼育して野良猫にもご飯をあげてる家もあるけれど、何も噂ないし。ただ、猫の鳴き声が聞こえて、この間は何かひっかいている音もしたので見てみたのですが、見えず、その後も声もなかったので、昔みたいに保護はしませんでした。我が家の猫は今で言う保護猫。拾い猫とっていて迷子や車に乗ってきた二匹をお世話しただけ。当時は離乳食もないし、めちゃくちゃ飼育方法でした。あの乱雑なお世話を懺悔したくてお迎えしたいんですが。そんなわけで猫を処方されまくってます。7時間ぶっ通しでなにもせず聞くのは大変だけど二話ずつ聞くぐらいならできるので休みの日にまた聞きます。場面転換とかうまいんですよね。そのつづき、ってところで急に場面が変わって隠される。想像で読み取りその続きを聞く。という、非常に楽しいオーディブル時間でした。3巻目是非とも待ってます!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?