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【連載小説】ファンタジー恋愛小説:風響の守護者と見習い賢者の妹 第三話 フロリアンのレストラン

前話

「お。アイシャード。ここにも出没しだしたか」
 武器屋の親父フロリアンの店に行くと舞姫ローレライの祖父であり、この国、随一の老賢者アイシャードが澄ました顔ですわっていた。
「リリアーナの家じゃからのう。家庭訪問は欠かせないんじゃ。それにユレーネに祝いの言葉を述べに来たのじゃ」
「おじーちゃーん。お兄ちゃんが賢者の道に行くことを認めてくれたの!」
 リリアーナがアイシャードの所にすっ飛んでいき、報告する。
「ようやく認められたか。そうとなればまだまだ勉強すべき事はあるぞ。引き続き学ぶ事じゃ」
「はぁい。フロリアン! ミルクがゆ~」
「祝いの席で通常食食べるな」
 兄の突っ込みにも堪えずもうミルクがゆをほおばっている。
「ああ。ユレーネの祝いの日なのにリリアーナの祝いの日になっている」
 頭を抱えるレオポルトにユレーネがレオポルトの肩をぽん、と叩く。
「どっちでもいいじゃないの。それからレオ。即位式は炎の国かもしれないけれど、結婚式どちらの国でするの?」
 嫁にも婿にも行くわけでもないこのややこしい結婚式には氷の国と炎の国がひっかかっていた。
「両国の真ん中でしたら~」
 リリアーナが適当に言う。
「何を言うんだ。あそこにはただの野っ原しかないんだぞ。どうやって建物を建てるんだ」
 それなら、とアイシャードが言う。
「ワシの力で結婚式場を建てようかの。やはり、どちらかの国でなく、両国が交わる場所が適切だからの」
「アイシャード。任せた!」
 助かったー、とレオポルトは呟く。
「じゃ。住むところは? 今回の即位式は輝水の源の国シャリスタンの王の即位なんでしょ? 炎の国の宮殿に住むの?」
 実家、氷の国なんですが、といわんばかりのユレーネにアイシャードが茶目っ気を込めて言う。
「花嫁はそんなこと考えなくて良いんじゃ。最高の宮殿ができあがるはずじゃ」
「アイシャード?」
 リリアーナ以外がアイシャードを見る。リリアーナは知っているようだ。
「おい。リリアーナ。わかってるなら話せ」
「シャリスタンが消えたら怖いからいわなーい。フロリアン! おかわりー!」
「あいよ。ユレーネもレオも遠慮なく食え。この日のために武器屋からレストラン屋に変わろうかと思ったほど練習したんだ」
「フロリアン。ありがとう!」
「こら、ユレーネから離れろ」
「私がくっついてるの!」
「どっちでもいいから離れろー」
 若い夫婦漫才に外野は笑いをかみ殺せない。
「ニコ! お前は娶る方だからいいが、俺は婿に行くようなもんだ。妻ぐらい独占する!」
「まだ、奥さんじゃないもんー」
「ユレーネ!」
 フロリアンを柱にした追いかけっこが始まる。この王と女王に導かれる国が果たしてうまく行くのか親友で炎の国の軍人ニコとレオポルトの側近で大臣のカールは頭を痛めたのだった


あとがき
今になって眠くなってきました。かといってもう五時半。あと一時間後には魚のご飯時間。もうスタンバっている子達もいる。買い物はしないかも。したいけれど、眠たくて起きてられない。こうなるから薬のない昨夜が困るんですよね。一気に意欲が減るという。

何書こうかとしていたのも忘れました。もう睡魔が……。コーヒーだ。そうしよう。あと二作か三作かは流しますのでよろしくお願いします。

フォロワー増やしたいけれど、下心が見え隠れする方が多くて困ってます。あとジャンル外。創作系クラスタ様のフォローをお待ちしております。

ここまで読んで下さってありがとうございました。

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