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【連載小説】ファンタジー恋愛小説:煌星の運命と運命の絆~星の恋人達~ 第二話 煌星の召命、ソレンティアの願い

前話

 ヴォルカナが行方不明になった。あのお茶会に戻らず、どこを探しても見つからなかった。
 アステリアにソレンティアはいずれ見つかるから、と言って安心させると残りの四人でヴォルカナの行方を捜した。
 ソレンティアはそれでもヴォルカナが戻らないことを知っていた。そして自分達もいずれ順序よく消えてしまうことも。自分が消える前にアステリアに煌星の神殿にいた星の守護者を探してもらうことを頼まないといけなかった。
 だが、次に犠牲になるのは誰か、ソレンティアすらわからなかった。
 
 数日してまた一人、星の守護者が消えた。そしてまた一人。
 セレストラが最後に消えるとソレンティアはそっとアステリアを呼び出した。
 アステリアはソルティアの部屋に飛び込んでくる。
「みんな見つかったの?!」
 アステリアの顔は希望に満ちていた。この前向きにとらえるこの子の性格がこれからも道を照らしてくれるように、とそっとソレンティアは祈る。
「いいえ。アスティ。最後に私がきっと消えます。何が起こっているかはわからないのです。でも、アスティにはみんなを探す力があります。だから、私が消える前にこの神殿からみんなを探す旅に出て欲しいのです。エルドランもそう願っているはず。ただ、可愛い我が子に過酷な旅をさせたくないのですよ。あなたはこれから、見たこともない世界を歩いて色んな人と会って、そして各地にいる星の守護者の力を頼ってこの世界の危機を救わないといけないのです。それがこの煌星の神殿で育ったあなたの使命。星の名を持つ乙女が対の魂とこの世界を救うのです。この使命がいつからあなたに課せられていたかはわかりません。でもあなたが大きくなっていく内に、そのような星のささやきがこぼれるようになったのです。まずは、運命の相手をお捜しなさい。会ってすぐ恋に落ちるとは限りません。だれが、あなたの運命の人かもわかりません。ですが、あなたはもう旅立たないと行けないのです。エルドランと言葉を交わしておきなさい。きっと旅の道具と言葉を書けてくれます。アスティ、私があなたを見送れる内に旅立ちなさい」
 ソレンティアの言葉をアステリアは頭の中で理解しようと努力した。ようやく形を取った言葉には絶望しなかった。
「どうしてみんな消えてしまうの? 私が悪いの?」
 いいえ、とソレンティアは首を振る。
「あなたの性ではありません。何かの力が働いているのです。その謎を解くのもあなたの使命。星の召命を受けたのです。今が旅立つ最善の時。エルドランは消えません。星の守護者ではありませんから。それは安心なさい。エルドランには度々助言をもらうでしょう。父の羅針盤を元に星の海へとこぎ出すのです。さぁ、エルドランの所へ行ってらっしゃい」
「ソレンティア……」
 泣き出しそうな表情でソレンティアを見ていたアステリアだが、時間が経つうちにいつもの表情がもどってきた。
「わかった。私がみんなを探すわ。ソレンティア、あなたは消えないで。そう言っても時は動き出しているのかもしれないけれど……」
「賢い娘ね。あなたは。愛していますよ。アステリア。星の子よ」
 ソレンティアはアステリアを抱きしめる。人のぬくもりにアステリアは泣きそうになる。
 そっとソレンティアを押しやって笑顔を作る。
「父さんの所へ行ってくるわ。みんなを絶対探し出すから。約束」
 アステリアは小指をだす。ソレンティアはそれに自分の小指を絡める。指切りをしたアステリアはエルドランの私室に駆けていった。
「星の神よ。あの娘に天の加護を……」
 ソレンティアの頬に涙が伝った。


あとがき

朝五時に起きて少し、書き物をしたのですが、眠くなってきたので眠ったら朝の八時でした。その時は起き上がるのが困難なほど疲れ切っていて面談を断ろうかと思ったほどです。ドタキャンになるので起きているウチに復活したので行く事にしてます。

漢検の話はあとで「エッセイの勉強」にて。

その間に更新作業。月曜日は納品がないので自然と休みになります。でも明日勤務できるでしょうか。少々不安です。でも最短ルートを取るので少しは楽です。電車代が上がるのは板しかない。

「煌星の使命と運命の絆~星の恋人達」をアップした後、いつもの者をアップします。どうやら40日目の継続は明日みたいですね。一度継続し出すと止まらないのが私。まぁ、小説はよりどりみどりですのでいくらでも置けるんですが。

これがキャラの名前を訂正したかと思いましたが、あれは「魔法の遺産~運命の紡ぎ手~」でした。あれは一話から変えないと。カイルなんてありきたりな名前なので変えたんです。初期のウチに変えるのが得。あとで膨大な資料を直すことになりますからね。

それは今日は載せません。一話の訂正が終わっていないので。あとは「氷晶の森の舞姫と灼熱の大地の王子」ですかね。ラストに向けて着々と。進んでおります。ただ、描写が軽い。もっと重みを乗せたい。改稿ですかね。

それではぽちっとな。

ここまで読んで下さってありがとうございました。

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