第二十七回 Gt ヒロト | ヒロトの秘密基地「僕の中の秘密基地(前編)」

いつも僕の秘密基地に遊びにきてくれてありがとう。
今回からは特別編として、ここに遊びに来てくれている皆だけに、“僕のなかの秘密基地”を見せていきたいと思います。

これから僕が話すことが、「変な人」、「空気が読めない」と言われたり、
人とうまくやっていけなくて、今も生きづらさを感じている人たちや、
更には子育てをしていて自分の子どもが周りの子となんか違う?と気にしている人たちにとって、少しでも希望の光になってくれたらなと思います。
今回は僕のティーンエイジャーの頃の話をしていきたいと思います。

ーー実際のヒロトさんはどんな人なんでしょう。
子どもの頃から探っていきたいと思うんですが。
小さい頃から、今みたいに友達も多くて、人付き合いも得意だったんですか?

いや、めちゃくちゃ苦手でしたね。下手くそでした。
まず、僕は人の気持ちが分からないんですよ。
そして、自分の気持ちをうまく理解してくれる人もほぼいなくて。
世間、周りの人との“ズレ”をすごく感じてたんですよ。

ーー周りと違うというズレに気づいたのはいつ頃だったんですか?

もう2〜3歳頃から周りの人とはズレてました。
自分がいいと思うものは誰も「いい」といってくれなかったし。
逆に、周りの子たち、保育園の同級生たちが盛り上がってるようなことに対して、自分はまったく理解できなかったんですよ。
それで、一番最初に傷ついた出来事があって。
それが、トラウマのように今も僕のなかには残ってるんですけど。

3歳のときに通ってた保育園で時計の読み方を教わったんですね。
アナログ時計なんですけど。
時計は、12時を過ぎて午後になると、同じ1時を指してても、午後の1時になる。
13時になるという意味がまったく理解できなかったんですよ。
僕はもうそれでパニックになっちゃって。
なんで同じ1時なのに13時なの?なんで12時が24時なの?
それなら最初から1時、2時‥13時、14時‥24時にしたらいいじゃんって。
なんで?って。

それを先生に問うても「そういうものなんだよ」としかいってくれないんですよね。
その日から自分の中ではそのことが謎すぎて、来る日も来る日も質問し続けてたら、その先生が、たぶん、当時24〜25歳だったと思うんですけど、泣いちゃったんですよ。

それで「あー、先生泣かした。い〜けないんだ」って周りの子たちから総攻撃を受けて。俺はそのとき、めっちゃ悲しかったんですよね。
だから、そのときから人にそういうことを聞くのを止めたんです。

ーーそんな小さい頃から?

はい。親ぐらいですね。(疑問に思ったことを)聞いたりしてたのは。
それ以降は、本で調べるようになったんです。
保育園の年長ぐらいで“辞書”の存在を知ったので、自分のなかに疑問が湧いたら常にそういうものを調べて、本とにらめっこするようになりました。

ーー例えば、その時計事件のあとはどんなことが疑問だった訳ですか?

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