140字小説 その416~420
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深夜の高速道路を走っていると、背後から血塗れのトラックがやって来る。スピードを落とすと、真横を物凄い勢いで走って、すぐに消えてしまう。もしもトラックに道を譲らないと、煽られて事故を起こす。そんな話が、高速道路を走っている時にラジオから流れてきた。
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気付くと、高速道路を走っているのは自分だけだった。前にも後ろにも、対向車線にも車はいない。高速道路は延々と伸びていて、地平線の先まで続いている。Uターンをしようと思うのだが、そのたびに近くに車の気配のようなものがし