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ショート・ストーリー

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短編・掌編小説集
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#掌編小説

【短編小説】毎日違う人(第1話)

今朝,目覚めて鏡を見たら, 私の顔は何ともいえないかわいい女の子の顔だった。 「わぁ,今日…

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【掌編小説】小さな親友

ルカは、脳の病気をわずらっていた。 眠ると、それまでの記憶が消えてしまうのだ。 ルカの毎日…

花咲ありす
7か月前
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【ショートストーリー】男友達、その前

放課後、2階の廊下の窓にもたれて 外を見ていた。 あ、あいつが歩いている。 制服の上着をひ…

花咲ありす
2か月前
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【ショートストーリー】何人もの自分

深夜の清掃の仕事をしていた僕は、 担当のビルのトイレ掃除をする時、 向かい合った鏡の中に、…

花咲ありす
3か月前
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【ショートストーリー】裏切り

「悠人君にバレンタインチョコ、あげようかな」 帰り道に寄ったコンビニのチョコレート売場で …

花咲ありす
4か月前
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【ショートストーリー】現実逃避からの帰還 (今年の反省会)

今年に入って1か月とちょっと。 それでももう反省すべきことがある。 本を出版したいという…

花咲ありす
4か月前
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【ショートストーリー】女は港、とは限らない…?

「女は港、男は船」 なんて聞いたことがある。 今の時代に即していない、 古い表現のような気がするが…。 確か、心理的だろうが物理的だろうが、 男が自分から離れることがあっても、 航海に疲れた男は必ず女の元に戻るものだから、 信じて待つ港になろう、 みたいな意味だったと思う。 しかし港はいつもそこにあるとは限らない。 移設する場合もあるし、 船がいっぱいで戻るスペースがない場合もある。 そう、港に船は1艘だけではない。 何艘も停まっていることの方が多い。 それを考えると「女

【ショートストーリー】男友達、その後

私が結婚すると知らせた時、 あいつは柄にもなく泣き顔の絵文字を送ってきた。 そして食事に誘…

花咲ありす
4か月前
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【ショートストーリー】「私のこと好き?」なんて聞くのは…

「私のこと好き?」 なんて聞くのは恋愛初心者かな? だって聞いてもどうせ 本当のことは返っ…

花咲ありす
5か月前
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【ショートストーリー】堕ちていく人間の哀しさに…

不自然な力に引っ張られ、 自分の意思とは反対の方向へ 向かっているような感覚。 もう嫌だと…

花咲ありす
6か月前
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【ショートストーリー】冬の讃歌

クリスマスソングが流れ始めて、 街にクリスマスツリーが現れる。 年末に向かっていく 冬のこ…

花咲ありす
6か月前
118

【ショートストーリー】大きな夕日 (#虎吉の交流部屋プチ企画)

#虎吉の交流部屋プチ企画 「記憶に残る風景」にショートショートで参加します。 祖父が肺がん…

花咲ありす
7か月前
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【ショートストーリー】一番大切なものを抱えて生きている(再掲)

※以前一度投稿したことがある作品ですが、 修正して投稿し直しました。 一番好きな人には怖…

花咲ありす
7か月前
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【ショートストーリー】月の見える窓

部屋を探していた時、 東から西まで見渡せる 大きな窓がある部屋に決めたのは、 その窓から月が見えるからだった。 三日月は西の空に見える。 満月は東の空からのぼる。 上弦の月は南の空に見えるから、 東から西まで見渡せる 大きな窓でないとだめだった。 その窓のすぐ下に大きなテーブルを置いて、 私は何をする時もそこにいた。 編み物をする時も、映画を見る時も、 音楽を聞きながら犬とくつろぐ時も…。 満月がだんだんと南の空高く 移動していくのを見ているのも好きだった。 晴れている