マガジンのカバー画像

ショート・ストーリー

42
短編・掌編小説集
運営しているクリエイター

#創作

【短編小説】毎日違う人(第1話)

今朝,目覚めて鏡を見たら, 私の顔は何ともいえないかわいい女の子の顔だった。 「わぁ,今日…

33

【掌編小説】小さな親友

ルカは、脳の病気をわずらっていた。 眠ると、それまでの記憶が消えてしまうのだ。 ルカの毎日…

花咲ありす
7か月前
202

【ショートストーリー】男友達、その前

放課後、2階の廊下の窓にもたれて 外を見ていた。 あ、あいつが歩いている。 制服の上着をひ…

花咲ありす
2か月前
79

【ショートストーリー】何人もの自分

深夜の清掃の仕事をしていた僕は、 担当のビルのトイレ掃除をする時、 向かい合った鏡の中に、…

花咲ありす
3か月前
123

【ショートストーリー】モーヴ色の朝焼け

若かった頃、 私は2人の男性を愛したことがある。 誠実で、私を心底愛してくれる恋人に 少し…

花咲ありす
3か月前
100

【ショートストーリー】裏切り

「悠人君にバレンタインチョコ、あげようかな」 帰り道に寄ったコンビニのチョコレート売場で …

花咲ありす
4か月前
115

【ショートストーリー】女は港、とは限らない…?

「女は港、男は船」 なんて聞いたことがある。 今の時代に即していない、 古い表現のような気がするが…。 確か、心理的だろうが物理的だろうが、 男が自分から離れることがあっても、 航海に疲れた男は必ず女の元に戻るものだから、 信じて待つ港になろう、 みたいな意味だったと思う。 しかし港はいつもそこにあるとは限らない。 移設する場合もあるし、 船がいっぱいで戻るスペースがない場合もある。 そう、港に船は1艘だけではない。 何艘も停まっていることの方が多い。 それを考えると「女

【ショートストーリー】男友達、その後

私が結婚すると知らせた時、 あいつは柄にもなく泣き顔の絵文字を送ってきた。 そして食事に誘…

花咲ありす
4か月前
104

【ショートストーリー】橋の上に3年

素敵な橋といえばパリのポン・ヌフ、 フィレンツェのポンテ・ヴェッキオ、 アビニョンのポン・…

花咲ありす
4か月前
93

【ショートストーリー】「私のこと好き?」なんて聞くのは…

「私のこと好き?」 なんて聞くのは恋愛初心者かな? だって聞いてもどうせ 本当のことは返っ…

花咲ありす
5か月前
130

【ショートストーリー】死刑について

山根あきらさんの企画、 #あなたへの5つの質問 のうち、Q.5に ショートストーリーで参加させ…

花咲ありす
5か月前
95

【ショートストーリー】もし私が死んだら?

山根あきらさんの企画、#あなたへの5つの質問 のうち、 Q.1にショートストーリーで参加させて…

花咲ありす
5か月前
120

【ショートストーリー】堕ちていく人間の哀しさに…

不自然な力に引っ張られ、 自分の意思とは反対の方向へ 向かっているような感覚。 もう嫌だと…

花咲ありす
6か月前
98

【ショートストーリー】冬の讃歌

クリスマスソングが流れ始めて、 街にクリスマスツリーが現れる。 年末に向かっていく 冬のこの雰囲気が好きだ。 あと何年、私はこの雰囲気を味わえるだろう。 何事も計画的に進めるのが好きだが、 生まれる時と命が尽きる時だけは、 そうはいかない。 その時は突然やってくる。 何だかんだ言っても人間は 自然の一部なのだなと感じる瞬間だ。 だからあと何回この雰囲気を味わえるかは 誰にもわからない。 元気そうに見えても意外と弱っている。 病気がちだが意外と元気だ。 そんな感じで現実は