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CS(カスタマーサクセス)パイプラインのフレームワークを創りました。

こんにちは!
今回は、フレームワークを用いたCSにおけるパイプライン作りについて書かせていただきます。

前回、「プロンプトエンジニア」の部署を立ち上げたというノートをあげさせていただきましたが、実は新プロダクトのCSでもあるんです。
なかなかヘビーな組織ですが、1つ1つ創り上げていける楽しさがあります!

CSの立ち上げで、
「導入~利用開始~アップセル」という流れをSFAで営業と同様に管理しようと思い、いざ始めようとしました。

しかし、SFAなどのサービスで「営業パイプライン」はテンプレで用意されていますが、
「CSパイプライン」はほとんど存在しません。
それはプロダクトやマーケット、組織によってバラバラだからです。

「一体どうすればいいんだ」
と思い、様々なフレームワークをやりながらいいとこ取りをして私なりに
どのようなCSでもパイプラインの構築を考えることができるフレームワークを創ってみました。
実際の事例もお見せしながら、フレームワークをご紹介したと思います。

1番嬉しいのはこの記事を見ながら、
実際に手を動かしていただくことです。

■こんな方におすすめ
・CSの立ち上げを任された
・メンバーが増えてきて、統一したフローを作る必要がでてきた
・これまでのフローの見直しが必要になった
・フローは作成したいが、何からすればいいかわからない




1.KGIはありますよね?

大事なのは何を目的にパイプラインを進めていくかです。

「進んだ先には何もない」というのはおかしな話です

必ずCS組織が達成すべきKGIを見つけてください。
KGIが見つかるということは、それに伴うKPIも見つかるはずです。
そのため、

パイプラインが右に進んでいく
= KPIが達成されていく
= KGIが達成される

という流れになっているべきだと私は思っています。

KGIの設定方法については下記の記事で詳しく書いています。
※「CS オンボーディング」で人気順4位になりました!



2.スタートとゴールから決める

私はRPAのCSでお客様の業務フローの改善を行ってきました。
フローを構築・再設定する際にまずやらなければいけないのが
この「スタート」と「ゴール」を決めるということでした。

これはパイプラインにおいても同様です。

スタートとゴールを決めなければ、
その間のプロセスは決めることができません。


■スタート
「導入」「利用開始」を設定すればOK
※トライアル等から関わるのであればそこをスタートにする

■ゴール
「KGIが達成されるための顧客の状態はなにか?」というのを設定すればOK
私は今回、Expansion MRRを設定しているので「アップセル」をゴールにしました。

このように「スタート」と「ゴール」が決まることで
あとはその間のプロセスを並べていけばよくなります。



3.「手」と「頭」を使っているところを見つける

次にプロセスを設定します。
ここでは先ほど決めた「スタート」→「ゴール」に行くために
どんなプロセスが必要なのかが重要
になります。

そこで、
自社と顧客が「手」と「頭」を使っていることを書き出していきます。
5つのプロセスに分けて、整理してみましょう。


①現在やっていることだけ書いてみる

「粒度は大枠で大丈夫です。」
やることが固まっていない方も現状意図せずにやっていることを書き出してみてください。

ex)キックオフMTG、初期設定案内、トライアル など
※ここは愚直に洗い出ししてみてください

※あとで動かせるようにホワイトボードアプリや付箋をおすすめします

②書き出した後は時系列順で並び替える

ここで各アイデアを並べて、メンバーと話し合ってみてください。
※無理やりでも必ず横一線にしてください。



③場面が変わる場所に線を引く

ここは細かくてもOKです。
必ずセットのものはまとめてください。



④各プロセスに名前をつける

ここではMTG名や業務内容など、
メンバーが何をするのかひと目でわかる名前にしてください。

※ここの名前付けに凝ってしまう気持ちはわかります、、、。



⑤1つずつ右に移動できるか確認し、無理な場合は追加する

明らかに次のプロセスに吹っ飛びすぎだなという場合は、
間のプロセスを追加してみてください。

※新たに追加する場合にやることは一旦考えず、プロセス名だけで大丈夫です。
※この後、対処するのでここはとりあえず進んでみてください。

キックオフから3か月間様子見るのは違うな、、、、
キックオフの前にトライアルしてもらう必要があるかも!

以上になります。

これでパイプラインの80%が出来上がりました。



4.各プロセスには「必要な情報」があるはずです

ここでは次に進むために必要な情報を整理していきます。

ポイントとしては「必須」であること。

これだけです。
「あったらいいな」は今回は置いといて、
必ず次に進むためになければいけない情報だけ
出してみてください。

私は下記のように初期設定や利用開始時に必要な情報などを
「ここで聞きたい!」というものだけ洗い出してみました。

※知らないと先に進めない情報だけです。

おそらく各プロセスごとに必ず必要な情報はあるはずです。
ここをしっかり設定することで次の内容がスムーズに進んでいきます。



5.自社と顧客のアクションが見えてくる

最後になります。
ここではアクションベースで各プロセスを整理していきます。

先ほど出した【必要な情報】をもとに、
「自社は何をすればいいのか」
「顧客に何をして欲しいのか」

が見えてくるはずです。

粒度は1番細かくなります。
ex)MTG資料作成、リマインド連絡 など

ただここは【必要な情報】に基づくため、0から考える必要はありません。
※逆に言うと、0から考えているものは先ほどの「あったらいいな」を出してしまっています。

私は下記のように出してみました。
簡易的にしていますが、実際はかなり「細かく」・「多く」なります。

必要な情報と紐づいているな。

最後にすべてをまとめると、各プロセスで
「どんな情報が必要か」
「自社は何をすべきか」
「顧客には何をしてもらうべきか」

が見えてきます。

最終形態

最後に

これで一旦、みなさんがベースとすべきパイプラインができるはずです。
作成した後に
・プロセスが少なく感じる
・必要な情報やアクションはもっとありそう

というような印象を受けるかもしれませんが、大丈夫です。

今回は徹底して、
Mustなものだけでパイプラインを構築していきました。

もちろんここから新たに追加していき、変わっていくことになります。
ただベース(大事な軸)は通ったまま、拡充していくだけでよくなります。

PDCAを回して、より強固なパイプラインを創っていってください。

初めにも書きましたが、
1番嬉しいのはこの記事を見ながら、
実際に手を動かしていただくことです。

また新たな概念やフレームワークを探して、紹介したいと思います!
それではまた次の記事で!


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