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介護業界の人手不足の正体

こんにちは、アルゴです。
メインブログ【スローライフの歩き方】
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介護業界ではあたりまえになっている
「人手がなくて大変(-_-;)」
「この仕事、人がいないときに何でやらなければいけないんですか?٩(๑`^´๑)۶」「あと一人いれば、余裕ができるんです・ω・」
というような言葉。

確かに離職が多い業界ですし、人がいないというのもあながち嘘ではありません。わたし自身も管理職でありながら、ユニット型特養において、1ヶ月に1回くらいは7:00〜22:00の、いわゆる『通し』勤務をやることになります。

でも人が少ない・・・というのは相対的な言葉なのでしょうか?絶対的な言葉なのでしょうか?
そもそもどこの施設と比較して・・?
特養、老健、有料、サ高住・・・どの施設形態と比較して・・・?

今日はこの介護業界の常識になっている人手不足という部分に着目し、分析します。
そして、今後みなさんの施設で、『介護の人手』に対してどのような認識で職員が働くのが良いのかをお話します。

今回も例によって、管理者むけになります。

人手を増やすことがデメリットになることもある

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人手をプラスしていくことが、必ずしも介護現場にとって良い状況になるとは限りません。
人員というのは、多すぎても少なすぎても悪影響をあたえてしまいます。

ユニット型特養の例でお話しますと、午前中は遅番が出勤するまで一人で早番か日勤がフロアを見ることになります。
ユニットによって差があるにしても、一人で行うことが本来の業務であり、一人でもできるように業務自体を調整すべきなのです。

とはいっても、
「一人でやるなんて大変よ。あと一人パートさんがいればねぇ・・・」
と、お局おばちゃんの愚痴や不満が生まれてくると思います。

ここで注意したいこと。

たしかにこの状況で現場に一人プラスするとなると、職員一人じたいの負担は減るんです。
しかしそれは、単に今まで一人分の業務であったものが、二人分の業務になってしまっただけのことです。ワークシェアになることで、一人の職員の生産性が落ちることになります。

そして、もし人員が欠けてしまったとき。今度は逆に、二人でワークシェアをしていた業務を一人で行うことになってしまいます。こうなったときの方がキツイでしょう。
そうすると、「前は二人職員がいたのに、今は一人でやるなんて!今までの2倍働いているじゃない!(努)」
と、お局おばちゃんの愚痴や不満がさらに加速します。

なので、人員を配置するときは、そもそも適正な人員は何人なのか・・・?ということを把握しなければなりません。

現場に人員をプラスする場合、今までできていなかったことにフォーカスすると良いでしょう。たとえば、現場の人数が一人多いときはレクリエーションを必ず行うなどです。パートさんであれば、その人をレクリエーション担当にしてしまうなのです。
現場が一人多いときだけ行う業務をきっちり決める。一人少ないときはやらない。このように決め事をきっちりとしないと、ワークシェアになってしまい、永遠に「人がいないのよ」という愚痴は生まれ続けます。

こういった視点を管理職が共有することが必要不可欠です。あとで人員が減ってしまったときのことを常に考えましょう。


『余裕』は大変なことを乗り越えた時にしか生まれない

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キツい言葉になりますが、「余裕がない」というのは言い訳なんです。

余裕というのは、何か大変なことを乗り越えたときに生まれるのです。自分にはできないな・・・と思えるくらいのことを頑張って取り組んだときに、それよりラクな業務が余裕でできるようになるということ。

これは介護の仕事に限ったことだけではなく、家事や育児など、すべてにおいて言えることかもしれませんね。
人が「経験をしていないこと」に「余裕がない」と感じることは当たり前です。

とはいえ、先程お話したわたしの例のように、6時間残業が当たり前になっているような状況にはもちろん手を打たなければいけません。

何事もバランスが大切ですね。
「人が足りないよーーーー!」と感情でモノを言うのではなく、ロジックで考えましょう。




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