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イスラエル テック チャレンジ

こんにちは池田です。

イスラエルは世界でもハイクラスのハイテク企業が集まっていますが、その急成長に伴って人材不足が嘆かれています。

在イスラエル日本大使館の情報によると、2019年半ばには18,500人ほどの求人が出ているとのこと。

国内で獲得できないのであれば海外に求めようというところも当然あり、
私の知り合いのサイバーセキュリティ関連会社の社長さんも、(こちらはグラフィックスの求人ですが)、「fiverr」を通してオフショアでバングラディッシュの男性を雇っているそうです。
とてもいい仕事をしてくれるのでそこら辺のイスラエル人じゃなくてもいいと言っていました。

fiverr はイスラエルに拠点を置く企業で、フリーランスが国境を越えて企業にサービスを提供できる、オンラインプラットフォームを提供しています。

そんな中、ハイテク人材を短期間で育て、イスラエル社会へ送り込む働きをしている機関があります。

それがちょうど、私の借りているWeWorkオフィスから歩いて2分のご近所にある〈itc〉という所だったので、案内ツアーに参加してきました。

<itc>って何?

<itc>(Israel Tech Challenge)は、 ハイテク業界で働きたい人に、短期間で集中トレーニングを行い、修了後はイスラエルにあるハイテク業界の中でもトップクラスの企業へ就職を斡旋してくれます。

~コースは以下の3つ~
・データサイエンス(5か月)
※STEMに関わる理学士号、理修士号を取得していることが必須。またイスラエル市民権が取れる人。

サイバーセキュリティ(4か月)
※数学、科学、エンジニアに関わる理学士号、理修士号を取得していることが必須。イスラエル市民権が取れる人。

フルストック(6か月)
※大学または大学院卒以上が必須。滞在ビザが用意できれば誰でもOK。

こう見てみると、外国人よりイスラエル人とアリヤーを優先的に育成しているようです。

<itc>のプログラムの最大の特徴は、イスラエル軍の諜報機関、8200部隊のトレーニングプログラムをベースにしていることです。防衛軍で実際に使われている実践的なシナリオを利用するので、情報漏洩しないことを誓約する書類にサインしなければいけないそうです。(8200部隊については以前の記事を参照。)

また<itc>の職業あっせん先は、国内にある世界的有名な大手ハイテク企業なので、その企業の需要を事前に把握しており、それに合ったトレーニングをしてくれるので、入社後もすぐ即戦力として働けます。

企業からメンターも定期的に来るので、企業の要望情報が共有されます。

何より就業が決まった後の給料が断然違います。その額なんと平均給料22,000nis (680,000円)! 需要の高さがうかがえます。
パートナー大手ハイテク企業の代表 ↓

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しかも、お金が無くても大丈夫!プログラムが終了して無事に就職できたら、初任給のパーセンテージで支払ってもらえばそれでOK。初期費用がかかりません。

数で見る<itc>の実績

・2014年に設立。

・今までに約520人の卒業生を輩出。

・22の国から参加者が来るから国際的!

・およそ生徒の70%が海外から(他国に住むユダヤ系か、すでにアリヤーでイスラエルに移住した人が多い。)

・120社以上のハイテック業界企業とのパートナーシップ

・90%の就職率!!

・生徒の就職後の初給料平均22,000nis (680,000円)!!!!

受講条件

ただ、最初に書いてある通り、コース別にレベルの高い条件を求められます。

もし学位がなければ、今まで仕事で培った経験をもってその優秀さを証明すること。また理論的に考える力、問題解決能力、分析スキルを面接にて証明することが求められます。

コースはすべて英語で進むので、それに対応できる英語力を持っこと。
さらに滞在のためのビザを用意できる人。(日本人は観光ビザの入退出で更新できるかもしれませんがリスキーなため、要確認。)

コースは毎日朝9時から夜10時までみっちりあるので、1日でも休んだらもうついていけないと言われました。かなりの根性がいりそうです。

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見学の際、トレーニングルームを見てみると、ほの暗い部屋にに30人前後の20代~30代くらいの年代が集まって、みんな一言もしゃべらず真剣な顔で各自ラップトップの画面と戦っていました。

ツアーの様子

当日は30分ほどのとても簡単な短い学校案内ツアーでした。建物は5階建てですがコンパクトな印象です。最上階に素敵なテラスと、地下にホールがあります。

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その他の階はテーブルとイスがたくさん並んでおり、ちょっとシェアオフィスをさらにシンプルにしたようでした。

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しかしリノベーションしたばかりのようで、シンプルかつとてもきれいな内装です。

ツアー参加者は他に3人。
5年前にアリヤー(イスラエル帰還者)になった米系イスラエリー。

あと2週間でアリヤー手続きが終わるブラジルから来た男性。移住前に下見で見学しにきたそう。

アリヤーになったばかりのロシア系男性。みんな30歳後半くらいに見えました。アリヤーについてはこちら ↓

ロシア系の男性は、またヘブライ語が話せないため、ウルパン(ヘブライ語の語学学校)に通いながら<itc>に通いたいというのことでしたが、パートタイムで授業を組むことが可能だそうです。

日本人はまだ生徒で持ったことはないけど、受け入れはもちろん可能だそうです。

世界をまたにかけるハイテックエンジニアを目指したい方は一度考えてみてはいかがでしょうか?


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