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命の煌めきと循環

夏を恋しく想う。
私は夏が堪らなく好きだ。
夏を感じる為に生きているといっても過言ではない。
私自身が夏生まれということも関係しているだろう。
晴天、初夏の陽射しが気持ちの良い季節に散歩に出掛けた。
住宅街を通り抜ける間、3歳ぐらいの小さな男の子を連れた若くイケメンでお洒落なお父さんの親子とすれ違う。
以前には存在しなかった真新しい綺麗な住宅がいくつも建っている。
全てが初夏の陽射しの中でキラキラと輝いていた。
また、赤ちゃんを抱っこした若い2組のお母さんともすれ違った。
私は過去にアルバイトをしていた酒店に足をむけた。
店の前に立ったその瞬間、廃業という残酷な現実と向き合うことになった。
どうにもならない時間の流れというものを感じない訳にはいかなかった。
胸が塞がれる思いがした。
私はなんとも遣る瀬ない思いを抱えながら、踵を返すことにした。
行く道ですれ違った新しい命が私の胸に去来した。
命の煌めきと循環を思う。





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