見出し画像

学校行かないの?が禁句な村

タイトルが大げさになりましたが、簡単に言うとタイトル通りです。
禁句に設定したのは私です、そしてこの言葉を言うのも僕だけです。

現在私の住むマダガスカルの小さな村は、子供の数が信じられないほど多いです。一家庭平均して四人以上の兄弟がいるのが当たり前です。もっと多い家族もたくさんあります。

そして悲しいことに、村全体で裕福な家庭もあれば、裕福ではない家庭もあります。

悲しいと思っているのは僕の主観なので、マダガスカル人の住民が必ずしもそう感じているのかは、定かではありません。

学校に行ってない子供が一定数います。
学校に行けない子供が一定数います。

結果として学校に行ってないのは同じですが、その理由が異なります。
例えば、疲れて休んでいる子もいると思います。
弟や妹の面倒を親代わりに見なくてはならないため、学校に行くことができない子供もいます。
家計を支えるため、若くして仕事を始める子供もいます。
学費が払えずに学校に行けない子供もいます。

そんな、子供たちの背景は僕には想像することが難しいです。
なぜなら僕は、自分以外の理由で学校に行くことができない、経験をしたことがないからです。

きっと僕はラッキーです。
家族のおかげです。
両親は私に金銭的問題で進路を阻むことは一度もありませんでした。
当たり前のようにサポートしてくれました。
三つ上の姉が学業が大変優秀だったので、僕は高校から私立に行くことができました。

これは言い訳になっているかもしれませんが、僕はそんな環境で当たり前のように生きてきたので、マダガスカルの子供の気持ちがわかりません。

悔しいです。

だから僕は決めました。
どんな理由か想像することも、干渉することもしません。
「どうして学校に行かないの?」疑問に思っても、この言葉を言わない約束を自分としました。

きっとどれだけここで生活ししても、僕とマダガスカル人では、交わらない考え方や、意見や、アイデンティティがあります。

それでも唯一の”外国人”として生きていこうと思います。

人の気持ちはわからないし、コントロールすることは、大変難しいことだと思います。それでも、人の気持ちを想像することや、寄り添うと思う気持ちで、救われることがあるなら、それも僕の仕事です。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?