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花相の読書紀行№.60『八本目の槍』
戦のない未来を夢見た八本目の槍
【八本目の槍】/今村翔吾
<あらすじ>
秀吉の配下となった八人の若者。七人は「賤ケ岳の七本槍」とよばれ、別々の道を進む。出世だけを願う者、「愛」だけを欲する者、「裏切り」だけを求められる者――。残る一人は、関ケ原ですべてを失った。この小説を読み終えたとき、その男、石田三成のことを、あなたは好きになるだろう。歴史小説最注目作家、期待の上をいく飛翔作。
賤ヶ賤ヶ岳七本槍とは、賤ヶ岳の戦いで功名をあげた兵士のうちの以下の7人を言います。
• 脇坂安治 ・片桐且元 ・平野長泰
• 福島正則 • 加藤清正 ・糟屋武則
• 加藤嘉明
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★感想
戦国時代の話の中で、これほど石田三成に思いを馳せた小説はなかったように思います。
賤ヶ岳の戦いで名を馳せた“七本槍”の武将たちとの関わりの中で、石田三成という人物の聡明かつ叡智、隠された慈悲深さに感動し、読み進むほどに目から鱗状態でした。
大河ドラマ『秀吉』や『葵』を何度か見ている私には、各場面にドラマの一シーンが蘇り、あ~この時のやり取りをこんな風に語ることもできるのだねぇと独り言ちたり…。
良い本に巡り合えたことに感謝です。
今この時代が、佐吉(三成)の思い描いた世なのだろうかと、改めて考えさせられる小説です。
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