ひとりだからあきらめてたことに挑戦したい夏。

ひとりでラーメン屋でラーメンを食べてる女性を見るのが好きだ。

一心不乱に好きなものにがっつく姿。そういう女性をみると、媚びてなくていいなぁとか、自立してて、他人の目とか気にせず好きなものを好きなだけ食べてていいなぁとか思ってついつい見てしまう。(ちなみにここで言う「ラーメン屋」とは、地下にあるような女性に迎合したベジタブルなんちゃらとかいうラーメンを提供するようなラーメン屋ではなく、ちょっと汚めのガチのラーメン屋である。)そういう女性って男性からは需要ないのだろうか。私にとってはすごく気になる存在なのだけど。

ヒロシのひとりキャンプの動画がYouTubeで人気らしい。この動画がバズる数年前、私と同い年の女性YouTuberがひとりでキャンプをしている動画を見たことがあった。そのときはひとりでキャンプをするという概念が私の頭に存在せず、うげっ!さすがにひとりキャンプは出来ないなぁ~と、その行動がかなり特殊なことのように写った。正直ちょっと惨めだなぁと感じてしまった。

しかし今、そのときの私の素直な感想に反してヒロシの動画がバズっている。それも、自分より惨めな人を見て慰めを求める類の需要ではなくて、単純に興味があっての視聴だ。飾り気がない、癒される、落ち着くなどポジティブな感想が寄せられている。

おそらく彼のように実際に一人でキャンプをする人は今までもこれからもきっとマイノリティではあるんだろうが、それでもやりたいことを黙々とやる姿が受け入れられている、ということが素晴らしいことだと思った。

私はこの現象を見て、一人だからあきらめてきた数々のことに対する壁が崩れ去ったかのような、得も言われぬ勇気が心にわいてくるのを感じている。協調性無しの自称一匹狼として、なんだか私も負けてられんなぁと誰に対してかよく分からない闘志が燃えたぎってきたのである。

ヒロシの動画で件の女性YouTuberのチャンネルを久しぶりにのぞいてみると、一人で昼間からバーへ行きビールを飲んで無言で肉にがっつくという動画を挙げていた。相変わらずのマイペース動画。やるねぇ。

そうだ、これだよ私があきらめてたこと。

最近暑くなってきて、仕事帰りとか無性に外でお酒が飲みたくなる。でも一人だからという理由でいつも出来なかった。少し気になるお店をのぞき込んでは、カウンターに座っている人を観察し、ふむふむ、スーツ姿でネクタイを緩めたサラリーマン一人に、暇を持て余して店員にやたらと話しかける定年後のじいさんが一人、いちゃつくカップル一組・・・撤収!

そんなことを繰り返していて、そこに割って入っていく勇気が出ないでいた。周囲からの目線も気になって仕方ない。「あの子友達いないの?」「男と来ないなんて哀れ!」「ナンパ目的?」なんて思われるかもしれない。まあ、そういうのは自意識過剰なだけで本当は誰も私のことなんて見ていないことは分かっちゃいるんだけれども。

今度無性に飲みたくなったら、絶対やってみせるぞひとり飲み!

マイノリティに光をありがとう、ヒロシ。

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