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電話が苦手

さっき母親から「おつかれさん」という無意味なLINEスタンプが送られてきた。これは電話がかかってくる予兆か・・・と思い、とりあえず既読だけつけた。返事をするときっと暇だと思われ電話がかかってくるに違いないからだ。(暇だけど。)

私には人と電話で話すという習慣がない。

友達と電話をした記憶ははるか過去に数回程度、親とすら半年に一回程度である。要件はほぼメッセージで済ませる。

別に相手が嫌いとかではない。とくに親には、今年は全く会っていないのでたまには声くらい聞かせないとなぁとは思っているが、なかなかこちらから電話する気も起きない。

電話で話すのはどうも緊張するのだ。

電話は何の前触れもなくかかってくることが大半である。そのため電話がかかってくると何事かと一気に不安が募る。こちらからかけるにしても相手の時間を取る以上、たいそうな話題を提供しなければいけないような気がして気が引ける。

また、電話のちょっとした間がすごく苦手だ。電話は相手が私ひとりだけに集中している時間である。そういうシチュエーションを考えただけでも緊張するし、沈黙の時間が少しでもあると「なんか喋らなきゃ・・・!」と非常に焦る。しかし相手の顔が見えないので、何と言えば良いのかもうまくつかめず、結局「えっ、あっ、う、う~ん、まあねぇ・・・フゥーン、たしかにそうだよなぁ・・・」と意味のない相槌を連呼してひたすら沈黙を埋めるしかない。

親との電話はそこまで気を使わないので、とりあえず母親がしゃべったことに対して相槌を打つだけで終わる。「え」「うん」「わかった」があれば大丈夫だ。非常に味気ない会話である。

切り際もわからない。対面だったら時計見たりとかしてなんとなくもう帰りたい風を出せるけれど、電話だとどうすれば良い?沈黙時間が長くなって、きっとお互いもう切りたいと思ってるのに、切れない感じが嫌だ。

よく街中でハンズフリーで、なんか相手が実際に目の前にいるみたいに楽しそうにしゃべっている人がいるけど、とてもうらやましい。

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