宵
自分のことを本気で愛する人の横顔に宿るやさしさは覚えておきなさい、
とでも言おうか、
我々人類は深夜になると孤独と不安から訳のわからない行動に出てしまうことが多い。
だけど、多分、それもまた、
記憶を無くしたふりをして、そうだっけと笑う口実にはなる。
大切にされる恋愛と、振り回される恋愛と、どちらが幸せかなんて本人にしかわからない
世の中にはうまくいかない恋愛の方が多い
愛されることでしか幸福感を得ることができない人もまたそれなりにいる
わたしが生きてきた中で考えれる恋愛観である
もちろん、幸せな恋愛をしている人もたくさんいるが
それなりに心に憂鬱と欲望を抱えて不安定な世界線を彷徨っているのだ
行動していないからセーフだよ、とかは通用しないけど
通用しちゃう世の中だから
はてさて、本当に大切にするとは一体どういうことなのだろうか
三回目のデートで抱くことなのか、
付き合ってから三ヶ月後に抱くことなのか。
膝枕で相手を寝かしつけることなのか、
生き様を尊重することなのか。
死なないで欲しいと伝えることは簡単である。
それと同じくらい、
少し闇を抱えた人間が死にたいと思うことは必然である。
どちらの気持ちも、生きているまま大事にされないものか、
お風呂に浸かりすぎてふやけた皮膚のような、ずるりと頼りない言葉たちを眺める。
生きていてほしいけれど、一緒には死なないし
可愛い君の幸福は願うけど、不幸にはなれない
真実の愛、というかそれはまだ恋なんじゃないかなと思う
共に地獄に落ちることを決意できた日が、愛の始まり
そんな気がする。
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