にゃんぞぬデシと小さな音色
春のぬるい風に吹かれながら、恵比寿駅の東口の線路沿いで、にゃんぞぬデシと待ち合わせる。
ギターケースを背負ったたくましい姿から、「いい天気」と楽しそうな音色が鳴った。
駅のホームから聞こえる「第三の男」のリズムよりも、やや遅い歩調で、広場から階段を下りていく。小さな石を蹴った。
恵比寿通りを白金方面に進み、交差点の角にある喫茶店にたどり着く。テラス席を横目に店内に入る。
席に着き、メニューに目を通すと立ち上がり、ショーケースの中に行儀よく収められた、本日のケーキを真剣な眼差