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高田ぽる子さんと残った明かり

風が絶えた夜の高円寺駅北口。僅かに嫌な暑さが残っている。
高田ぽる子さんがやってくる。
暑そうに顔をしかめながらも人懐こく優しく笑っていた。

北口広場を横目にして、セントラルロードを進み、純情商店街を2人で巡っていく。
喫茶店や古着屋が閉まっている時間の薄暗い小道に、赤提灯がわかりやすく点在していた。

商店街をぐるっと廻り、駅前にジンギスカン屋を見つける。
「ここだ」とぽる子さんの表情が明るくなる。

人生で2回目というホッピーと、ジンギスカンを数種類注文する。
タバコを燻らせながら、丁寧に肉を鉄板に乗せていく。北海道のジンギスカン屋でバイトをしていたというが、不慣れな手つきで焼いていく。

その後もいくつかの肉を平らげた後、止まることなく、大盛りご飯を追加する。
「焼肉はご飯を食べるためにある」という持論を展開していく。
この上なく美味しそうな顔つきになる。

大盛りご飯をおかわりしようとして、普通盛りに変更する。「今日は覚醒日ではない」とのこと。

深夜が近くなり、お店を出て2軒目に移動する。
先ほどより明かりの数は減っている。
おしゃれな音楽がかかる店内で、トランプをしたりドラえもんを描いたりして満足そうなぽる子さん。

個性的なドラえもんを描き、普通のドラえもんと並べて微笑みを浮かべた。

2軒目を出ると夜もすっかりと更けていて、高円寺の街の明かりはぽつぽつとかすかに残っていた。

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