営業はネタを仕入れるチャンス

愛知県のアルミリサイクルカンパニー
株式会社豊アルミ工業 代表の桐山です。


利は仕入れにあり
と昔から言われます。

金属スクラップ業者の営業先はスクラップを持っている相手です。
一般的に営業と言うと、自社の商品やサービスを売り込み、対価としてお金をいただける相手が対象です。

金属スクラップ業者の営業マンは、いかに仕入れてくるかが腕の見せどころです。
バイヤーと言ったほうが分かりやすいですね。

基本的には買い取り価格を高く提示できれば、売って頂けると可能性が上がります。
しかし、物の性質上、売値には限界があります。相場で決まります。当然ですが、売値の上限が決まっている中で、仕入れ値を上げれば利益が薄くなります。相場リスクがあるため、下手をすると逆ざやになることもあります。

誰から買うかは重要な要素です。
2つパターンがあります。
1つは同業者です。同業者は、物量がまとまって持っており、この点が魅力です。しかし、彼らが売るかどうかは基本的には価格によります。
スクラップを売ることが仕事ですから当然です。
もう一つは工場などの発生元です。当社の大半の仕入れ先はこうした工場です。同業者と違い、物量はまちまちです。
買い取り価格は重要ですが、人間関係や回収業務のテクニカルなサービス面も重視しなくてはならないポイントです。
昔は特定の人間関係が取引の理由となっていることが大変多かった印象です(かなりぼかして書いていますが、お察し頂きたい)。
近年、ガバナンスやコンプライアンスの観点で、行き過ぎたものは改善されていると思われます。

ビジネスにおける人間関係は今も昔も大切なものです。しかし、まずは商品やサービスの内容が受け入れられていることが肝心です。ただこちらから一方的に説明・提案したところで相手には響きません。
そのため先方の現場責任者や現場担当者にヒアリングしたり、実際の現場を見せて頂きながら、お困りごとやより良い方法を一緒に見出していくスタイルをとっています。
場合によっては総務部や管理部の責任者の方にもミーティングの機会を頂き、構内の環境対策(汚染防止・省エネ・省資源)の改善に我々が寄与できる可能性があることをお伝えします。

そんななかで、思いがけないことに注意を払われていたり、面倒や不便に思われていることをポロッとこぼされるときがあります。
これが営業のネタ、メシのネタになるのです!
あるものを売り込むことも大切ですが、まだ見えていない課題を浮き彫りにして、対応を提案していくことも営業として非常に重要な役割です。

こうした視点はいわゆる営業職だけでなく、どの部署でも必要不可欠だと思います。
対外的な顧客、対他部署、対上司、対同僚、対部下、自分以外の全ての人に対するポジティブな姿勢や行動が自分の価値や評価を高めることに繋がります。
家庭や友人、地域においても同じです。

ネタを仕入れるには相手を観察し、話をし、何を欲しているかを知るところから始まります。

今日も充実下一日を!

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