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ISO審査 外部の目

ISO14001認証とは

当社がISO14001の認証を受けて8年になる。
経営者の勉強会で金属加工の社長をされている大先輩から
「リサイクルの仕事しているならISO14001は必須だよ」
と言われて、それなら取得してみようと思い立ったのが始まりだ。
ISO14001とは

ISO14001は、環境マネジメントシステムの要求事項を規定しています。Plan-Do-Check-Act(PDCA)という概念に基づいて、環境マネジメントのレベルを継続的に改善していく仕組みです。
 また、環境ガバナンスを組織の全体的なマネジメントシステムに組み込み、環境マネジメントを事業プロセスや戦略の方向性に統合し,リスク及び機会に効果的に取り組むことができるよう、最高経営層の責任ある関与を求めています。
 組織は、ISO14001の要求事項に沿った環境マネジメントシステムを構築し、規格への適合を自己宣言するほか、外部機関による認証・登録を求めることが可能です。 外部機関による認証・登録は、JAB(公益財団法人日本適合性認定協会)が認定した認証機関が審査を行います。認証機関及び適合組織は、JABのホームページで公開されています。
 ISO14001は、事業者の経営面での管理手法について定めているものであり、具体的な対策の内容や水準を定めるものではありません。また、要求事項は一般的な記述となっており、具体的な対応方法は、個々の組織に委ねられています。それぞれの組織の実状にあった工夫をすることが重要と言えます。

環境省HP 総合環境政策 https://www.env.go.jp/policy/j-hiroba/04-iso14001.html 

簡単に言えば、環境に配慮して企業活動を行っていることを国際的に認証されている、ということだ。

当初はコンサルタントの指導を受けながら、スタートし、毎年ドキドキしながら審査を受けてきた。それなりに費用もかかるが会社の社会的信用を高める効果はある。

審査はどのように行われるか?

まずは定められたルールに沿って書類が整備されているか、確認がある。
ルールの策定は会社ごとに定めているので、一律のものではないが、当社では産業廃棄物のマニフェストや契約書、浄化槽が法令通り清掃や点検されているか、といったことが重点的に見られる。
環境に関わる法令を遵守していることは必須だ。また法令は変更されたり、新しくできたりするので、法令をチェックするシステムが社内で機能していることも確認される。
書類を整備することは大切ではあるが、一言一句誤りがないか?とか重箱の隅をつつくようなことは、私の経験上はない。
もちろんあまりにも不備や不足が多くては不適合の烙印を押されるかもしれないが、普通にやっていれば、それほど厳格なものではないと思う。

経営者の考え方や実践は重要

審査の対象年度の中で、何をやってきて、今後どうしていこうかということは結構、重要だと思う。そこについてはかなりヒアリングされる。
「例年通りです」とか「特に変わりはありません」みたいな回答はかなり心証が悪いと思われる。
ISOがPDCAサイクルを通じて改善していくという考え方をしているため、特に問題がなかったからといって、何も動きがないのはマイナスだろう。
私自身は、いわゆる地球環境への負荷低減もさることながら、社内の労働環境の改善や安全性の向上など、社員の働きやすさをレベルアップすることが生産性の向上に直結すると考えている。そのために設備投資をしたり、社員のアイデアを取り入れたり、自分なりに積極的に取り組んでいるつもりでいるので、実践したことをアンサーしている。
毎月の会議で、PDCAの進捗確認し、資料として残している。審査には必要のない書類ではあるが、そういったものをお見せすることはプラス評価につながっていると思う。

外部の目

経営者として、自社を良くしたいと常々思っている。それは社員とも共有しているが、ともすると、経営者の独善に陥っている可能性もある。
私がオーナー社長なので、心配な部分ではある。
だがISO審査という機会を通じて、外部の方の目をいれることで多少なりとも客観的に見ることもできるし、審査の最後には審査員の方からのアドバイスを頂くことができる。
自分たちでは気が付かない指摘もあり、ありがたい機会だと思っている。



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