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速読アプリ『Yondle』を開発しました。〜まだのんびり本を読んでるの?〜

※この記事は特別にYondleで読めます。通常の3倍の速度で読めるので是非お試しください

https://yondle.net/1

ご挨拶

お久しぶりです。
たかぎです。更新をしばらく怠っていましたが、元気に生きています。久しぶりにnoteを覗いてみると、東工大の編入の記事が割と読まれててビビってます。もう少しちゃんと書けばよかった... その後、研究室での実験が始まり忙しい日常を過ごしていました。挨拶もほどほどに本題に移ります。

速読アプリ『Yondle』

10月から東工大の編入生と一緒に速読アプリ『Yondle』を開発しています。これは高速逐次視覚提示(RSVP)という手法を使った読書アプリです。百聞は一見にしかず。ということで見てみてくださいませ。
Yondle(https://yondle.app)

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要するに文章をいい感じ分割して、自動でフラッシュカードのように表示してくれるアプリです。人間が本を読んでいる時間のうち80%が「目を動かしている時間」と言われています。そこで我々は、目を一切動かさずに本が読めたら誰でも速読が出来るようになるのではないか?と考えました。その結果出来たものがこちらのYondleになります。これを使えば普通に読む3倍の速度で本を読むことが出来ます。今は歴史に著名な小説を本棚に格納しています。興味がある方はぜひご覧ください。

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使ってみて分かったYondleの悪いところ

このプロトタイプが完成したとき友人にアンケートに協力してもらいました。もしここまでで試してもらった方がいたら同意していただけると思うのですが、Yondleは超高速で本を読める反面、めちゃくちゃ疲れます。ぶっ続けで10分も読めません。体感だと3~5分が限界です。実際に本を読むときには3分以内に読み終わる文量に分割する(例えば目次ごと)ことで、この問題は解決出来ます。ちなみに3分だとA4サイズ 3ページくらい読めるので、なかなかの情報量を短時間に詰め込むことが出来ます。
いやいや、そんなに短時間に詰め込んでも理解出来てなかったら意味ないでしょう?と思われた方もいるかも知れません。これについては次の章で説明しましょう。

Yondleで読んだときの読解力

速読出来ても意味を理解出来てなかったら意味ないですよね。我々も同じことを考えました。そこで総勢約200名に協力してもらい、普通に読んだときとYondleで読解力に差があるのかを調べました。実験はとてもシンプルです。1000文字程度の文章を制限時間30秒で、一回だけ読んでもらいました。その後3つの問題に回答してもらい、その正答率から読解力の差を調べました。
結果は次のようになりました。まずは1問目、2問目(どちらも正答率は変わらない)

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そして3問目(Yondle側の正答率が圧勝)

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結果は問1,問2では読解力の差が見られませんでした。そして問題の問3はYondleの方が圧倒的に正解率が高いという結果が得られました。こうなった理由は画像にもある通り、普通に読んでたグループは最後まで読めていないことが考えられます。
これらの結果からYondleで読んでも読解力に差がなく、かつ普通に読むよりも速読出来ることがわかりました。安心してください。想像を絶するほど都合の良い結果に一番驚いてるのは間違いなく我々自身です。
とはいえ、Yondleは疲れやすいというデメリットがあるので、30秒の制限時間というのは若干Yondle側に有利な条件といえます。今後は制限時間を3分にしたりして、再度検証を重ねて行きたいと思います。

今後のYondle

今後のYondleがどのような進化をするのかは未だに模索中です。文章を分割するアルゴリズムもまだまだ進化させる必要がありますが、一番大切なのはコンテンツです。インプットを効率化するというYondleの特性上、ビジネス本やニュースなどが相性が良いと思っています。コンテンツがご用意出来るまで少々お待ち下さい。
また、少しだけ技術的な話をするとインフラにかなり困っています。現在はVPSですが、今後はクラウドを利用していきたいと思っています。個人的にMicrosoftが好きなのでAzureに乗り換えたいのですが、費用の面と導入コストについてご相談できる方がいらっしゃいましたら、コメントいただきたいです。

Yondleの社会貢献

※速読アプリとはまた別の開発の話です。
効率的なインプットとは少し話が変わってきますが、Yondleで利用している高速逐次視覚提示という方法での読書は、ALSなどの身体障がい者の方々がより気軽に読書出来るようになると考えています。手足が不自由な方々にとって、今の紙媒体やKindleでの読書はかなり厳しいものだと聞いています。そこで先程お見せしたようなフラッシュカードを(ゆっくり?)見せることで、手足での操作を抜きにして読書をすることで、よりよい読書体験を提供しQOLの向上に取り組みたいと思っています。今後はALS協会の方々の支援を受けながら、ALS患者の方々とコミュニケーション取りつつ、開発を進める予定です。
(自分の技術が誰かのお役に立てそうなことに心が躍っております...!)

まとめ

以上が速読アプリ『Yondle』の紹介でした!
アイデアの構想から実装までをチームで開発したプロダクトは初めてなので、めちゃくちゃ楽しいです!最近は高専時代の友達もがっつり協力してくれているのでこれもまた心が踊ります!これからも効率的なインプットができる読書アプリとして開発して参りますので、応援よろしくお願いします。

TeamDOKOSORE
たかぎ

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