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料理脳を鍛えよう!「レシピは、料理の謎解き本」☆  ライスサラダから「ドレッシング」を考察&読み解いてみる

2006年からスタートした、アルベロ・イタリア料理教室。

時間も、お金もかけて、料理教室に、お越し頂くのだから、
とにかく、できるだけ多くの情報、考え方を、持って帰ってもらいたい!


これを、念頭に置いて、毎月、レシピチェックを重ねて、
出来るだけ、材料の数値化、情報を盛り込んだレシピ作成をしていました。

料理は、本来、自由に、好きなように作るべき、愛すべき楽しい創作活動。

イタリアのマンマ達は、冷蔵庫や、手元にある材料を使って、
目分量で、自由自在に、鼻歌を歌いながら、踊りながら、楽しく。
そして、謳歌するように作られた料理は、とても美味しくて。

ただ、皆さま、初めから、料理上手だったわけではなく、やっぱり調理を繰り返して、時には、失敗しながらも、「料理脳(感覚)」が鍛えられて、上達していくのです。
そして、それをサポートするのが、「レシピ」

無数にある、料理のレシピ。
本だけではなく、お母さまから引き注ぐような、口頭レシピもありますよね。
でも、その通りに作っても、なんか違う、上手にできない。
上手に作れても、応用が利かないと、何回か食べたら、飽きてしまう。
そういう場合もあります。

そんな時、レシピを、紙や、スマホ画面の「文字と数字が、連なっている平面」として見るのではなく、少し起伏のある立体的(表現が難しいですが)なものとして、見て、考えてみると、面白いです。

なぜ、この食材の組み合わせになるのか、
この分量、割合になるのか、
このひと手間をするのか、等々。


その「なぜ?(つまり基本)」を理解し、料理の考え方を定着させていくと、
あとのアレンジは、おてのもの。
レシピから離れても、上手に、皆さまそれぞれの味わいに、仕上げることが出来るんです。

今回は、先日、ご紹介した「ライスサラダ」の基本「ドレッシング」
取り上げ、その「考え方」を、お伝えします。


最後に、応用編、夏にピッタリ!ボリューム満点のライスサラダも、ご紹介。

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鶏ささみと茄子のライスサラダ
( Insalata di riso con pollo e melanzane )


もちろん、時間のない時や、料理を作る元気がない時は、
市販品(今回なら、既製ドレッシング)に助けてもらうのも、OK。
ややこしい部分を取っ払っちゃって、凄くシンプルに仕上げても、OK。
それも、お料理です。
でも、「考え方」を知っておくと、簡単に作るときにも、プラス α 、参考になりますよ。

それでは、考察していきます。
最初は、なんかややこしいな…と思っても、結局は、基本を理解するのが早道。
回数を重ねると、点と点が、線になり、理解も深まります。
さあ、頭を柔らかくして、料理脳を鍛えていきましょう!

                 今回は、かなりのボリュームです。
                 長過ぎて、全部読むのは…ちょっと、と、思われたら、
                 目次で、気になる部分だけでも是非、チェックしてみて下さいね。

******************

【ドレッシング考察】

1)材料選び・分量

   ①  ドレッシングのベース

柑橘系果汁(or ビネガー)、 オイル、 塩、 こしょう

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・柑橘系果汁( or ビネガー)
  イタリアでは、レモン汁をよく使いますが、他の柑橘系果汁でもOK。
  シチリアでは、オレンジ果汁を使う事もあります。
  ビネガー、米酢、黒酢などの醸造酢は、やや酸味が強めです。

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・オイル
  オリーブオイル(エキストラバージン)、太白ごま油等、
  お好みの、生食用オイルをお使いください。

   ここが、ポイント!

割合
柑橘系果汁 : オイル → 1 : 1~3

一般的なフレンチドレッシングは、1:3 で、作ることが多いですが、
暑い時には、オイルの量を減らし、酸味をぐっと効かせると食べやすいです。

塩、こしょうは、個々人によって差があります。
お好みで、調整しましょう。
液体「大さじ2」量に対して、塩「ひとつまみ(約1g)」が目安。

塩も、夏場は、気持ち多めに加えると、美味しく感じます。
発汗しているので、身体が、塩を、より欲する為です。


   ② 香りづけ(ぐっと風味が増します)

ハーブ類(パセリ、オレガノ、タイム)、にんにく、生姜、ごま、等

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・ハーブ類(ドライ or フレッシュ)、にんにく、生姜
  パセリ
 → 香りが柔らかく、全体をまとめてくれる万能ハーブ。
  オレガノ → 肉類、トマト、チーズとの相性抜群。
         野菜全般にも、馴染み、オールマイティ。
  タイム → 魚類、そして酸味と相性の良い、やや香りの強いハーブ。

  ハーブが苦手というご家族がいらっしゃったら、
  パセリ、オレガノ、このあたりからのご使用を、お勧めします。

  使用目安
液体「大さじ2」に対して、ドライハーブ、ごま等は、小さじ1/2量
フレッシュハーブは、2~3g

にんにく、生姜は、5g
丸のまま、スライス、刻む、卸すなどは、お好みでお使いください。
液体に触れる断面が増えるほど、香りが強くつきます。


   ③ 味の引き締めに

ケイパー(塩漬 or 酢漬)、ドライトマト、オリーブの実(黒 or 緑)等

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ドレッシングに限らず、他のお料理でも、味を引き締める為に使う食材達。

・ケイパー(塩漬 or 酢漬)
  どちらも、さっと水洗いをして、
  余分な塩(または、酢)を落としてから使いましょう。

・ドライトマト
  刻んでから、オイル、又は、白ワイン等に浸けて、
  柔らかくしてから使います。

・オリーブの実
  種ありの場合は、そのまま使ってもOK。
  種と実は、ほぼ、同じ重さです。

使用目安
液体「大さじ2」に対して、約 5g
ケイパーは、「小さじ1」程、ドライトマトは、柔らかくした後の分量、
オリーブの実は、種なしの分量で、種ありの場合は、その倍、約10gです


   ④ 味の旨みをプラスするのに
   (
ぐっと味に深みが増します

動物性たんぱく質 ( 鶏ひき肉、鶏ささみ、ハム、ツナ、魚介類、等 )

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・鶏ひき肉、鶏ささみ
   炒めても良いですし、レンジで加熱しても良いです。
  その場合は、酒(ワインでもOK)を少し振り、ラップをして加熱。
  ほぐして使いましょう。

・ハム、ツナ(缶)
  ハムは、食べやすい大きさに切り、
  ツナ(缶)は、ザルに上げ、自然と落ちるオイルを切り、使います。

・魚介類
        
茹でたり、白ワイン蒸しをしてから、加えましょう。

使用目安
液体「大さじ2」に対して、鶏ひき肉、ささみ、魚介類は、約50g
ハム、ツナ缶は、約10~20g


   ⑤ 食感をプラスするのに ( 入れなくてもOK )

チーズ、 ナッツ類(必ず、ローストしたもの)

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食感の変化を味わえます。
チーズは、旨みのプラスにもなります。
ナッツ類は、生で食べると腹痛・下痢(食中毒)を起こす場合もあるので、
必ず、ロースト(加熱)したものを、お使い下さい。

使用目安
液体「大さじ2」に対して、約10~20g


   ⑥ 白ご飯、その代わりになるもの

白ご飯、 もち麦、 雑穀米、 パスタ、 カリフラワー等

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白ご飯の代わりに、それぞれ、茹でてから使えます
近年、カロリーダウンの食材として、注目のカリフラワー。
こちらも、茹でてから刻み、白ご飯と半々にして、使っても良いですね。
パスタは、ショートパスタがお勧めです。

使用目安
液体 50ml(大さじ3程)に対して、
白ご飯、もち麦、雑穀米、カリフラワー(茹)は、その倍・約100g
パスタは、40g(乾燥)を塩茹でしてから使います。


   ⑦ お好みの野菜

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お好みの野菜類を、おひとり、約50g~。
彩りで、パプリカ(赤・黄色)などを、加えても良いですね。
それぞれ食べれるように下処理をし、準備しましょう。


2)材料を合わすタイミング

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野菜類と、具材が入ったご飯を合わす時、考えるのは、この3ポイント。

① 野菜から、水が出てしまわないか。 
② 野菜の色が悪くなってしまわないか。
   合わせてから時間を置くと、野菜から水が出る、ドレッシングの色が付く
③ 味がしっかり馴染ませるか、どうか。
   
色が濃いドレッシングに長時間浸けておくと、
   味は馴染むが、色もついてしまう。

野菜から、水を出さずに、しっかり味を馴染ませて、かつ色鮮やかのまま、仕上げたい。
これは、なかなか難しい…。
なので、どれを一番、重視するかで、合わすタイミングが変わります。

             合わすタイミング
・葉野菜類 → 水が出るので、別で、冷蔵庫保存。食べる直前に加える。
・水が出にくい野菜類
    ① 色が薄いドレッシングの場合は、味を馴染ませたいので、
      ご飯とあわせてから、冷蔵庫で保存。
    ② 色の濃いドレッシングの場合は、別で冷蔵庫保存。
     食べる直前に加える。 (塩、こしょうで、味を調整)


それでは、上記のポイントを踏まえて、作っていきましょう!

最後に、手書きの「料理手順書(工程のみ)」を、添付しています。

 

******************

ボリューム満点!!
鶏ささみと茄子のライスサラダ
( Insalata di riso con pollo e melanzane )

【 難易度 】★☆☆☆☆
【 調理時間 】 約 30 分
     (その後、味を馴染ます時間(冷蔵庫保存時間)は、除く)

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【材料】(2人分)

   白ご飯                    100g
   鶏ささみ     1枚(約60~70g)
    (酒 大さじ1)
   なす       1本(約150g)
           プロセスチーズ      15g 

 ☆ ドレッシング  玉ねぎ(みじん切り)          10g
           ケイパー(塩漬 or 酢漬)   小さじ1(約  5g)
                      生姜(おろし)              5g
           白ごま              小さじ1/2
                      塩                           ひとつまみ(約1g)
                     こしょう                     適量
                     黒酢                大さじ1
                   太白ごま油               大さじ2

     野菜類(お好みの葉野菜類)  100g前後
          今回は、枝豆、ブロッコリー、ミニトマト、
              きゅうり塩揉み、葉野菜類を使用


【作り方】

1)材料の準備をする。

① 鶏ささみ(1枚:約60~70g)は、耐熱皿にのせて、
  酒(大さじ1)を振りかけて、ラップをして、レンジで加熱をする。
  フォークなどで、ほぐしておく。

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② なす(1本:約150g)は、魚焼きグリルで焼き、皮を剥き、
  食べやすい大きさに切る。

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③ ケイパー(塩漬 or 酢漬:小さじ1・約5g)は、
  さっと水洗いをして、余分な塩(or 酢)を落としてから、刻む。
  生姜(5g)は、おろす。
  プロセスチーズ(15g)は、7mm角に切る。

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準備完了

④ ドレッシングを作って、具材を合わせる。
  大きめのボールに、
   玉ねぎ(みじん切り:10g)、 ケイパー、           生姜(おろし)、
   白ごま(小さじ1/2)、      塩( ひとつまみ:約1g)、
   こしょう (適量)、     黒酢(大さじ1)

       を、加えて、ホイッパーで、よく混ぜ合せる。

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太白ごま油(大さじ2)も加えて、よく混ぜ合わせる。

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白ご飯(100g)を加え、ほぐしながら、ドレッシングと馴染ます。

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鶏ささみ、焼きなす、プロセスチーズ
も、加えて、混ぜる。

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ラップをして冷蔵庫で冷やす。

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黒酢ドレッシングは、水が出にくい野菜(今回は、枝豆、ブロッコリー、きゅうり)の色を悪くすると判断。
別々で、冷蔵庫保存します。


2)仕上げる。

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冷やしてから、味付けご飯の味見をしたら、
きゅうりの輪切りを、塩揉みにして加えようと、方向転換。
塩揉みしたきゅうり(写真・左下)40gを加える事にしました。


具材が入ったご飯に、枝豆、ブロッコリー、きゅうり(角切り)、
きゅうりの塩揉みを加えて、
混ぜ合わせる。

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器に、葉野菜類、ミニトマトと一緒に盛り付ける。

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鶏ささみと茄子のライスサラダ
( Insalata di riso con pollo e melanzane )

お好みで、塩を足して、お召し上がり下さい。

******************

【料理手順書(工程のみ)】(2人分)

※ 是非、iPad, スマートフォン等で開いて、お使い下さい。


******************

いかがでしたか?
これからの、暑い夏にもピッタリのライスサラダ。
「考え方」をベースに、色々と食材を変えて、バリエーションを広げて頂けると、嬉しいです!

今後も、料理脳を鍛えるべく、購読マガジン「オフィスアルベロ・レシピ集」で、「考え方」も合わせて、ご紹介していきます。
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