レシピ作りのお話 ☆ アルゲロ風 パエリア(サルデーニャ料理)のレシピが出来るまで
2009年、サルデーニャ島の北から南へ縦断しました。
その旅の最初の滞在地が、この港町・アルゲロでした。
ここで、食べておきたかったのが、アルゲロ風 パエリア(Paella algherese)です。
いくつかレストランを回ったのですが、2~3名からでないと注文出来なかったり、事前予約が必要だったりと、残念ながら、滞在中に食べることができなかったのですよね。
でも、やはり、教室で、サルデーニャ郷土料理として「パエリア」を、
ご紹介したいと、現地で調達した料理本などを参考にして、研究し、試作を重ねていきました。
あの時、その「パエリアのレシピ」を、どのように作り上げていったかを、
思い出しながら、書き留めていきます。
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まず、材料をリストアップしていくのが、最初の作業です。
メイン食材は、お米(riso)、もしくは、フレゴラ(フレグラ:fregola / fregula)という粒状のパスタが、使われていました。
サルデーニャ島の独特の粒状パスタで、イタリア語で「魚卵」という意味の「フレゴラ」。
アフリカのクスクス(Cuscus)にも、似ていますね。
サルデーニャ島・縦断時にも、何度も出会いました。
教室でも、一度、使って頂きました。
「フレゴラ」は、一度、教室で登場しているし、「お米」を使うことにしました。
そして、加える具材です。
魚介類をたっぷり使うのも、港町でもあるアルゲロ料理の特徴です。
ただ、私が、ムール貝のアレルギーがあるので、試作を重ねることが出来ず、ムール貝は断念。
( ご参加の皆さまは、既に、ご存知ですが )
海鮮は、海老・いか・あさり、この3種類をチョイスしました。
伝統的な作り方では、鶏肉や、生ソーセージ(サルシッチャ)なども加えている様子。
骨から旨みも出て、美味しくなるだろうと、鶏肉手羽元も加える事にしました。
そして、最後に、調理器具です。
パエリアといえば、専用フライパン「パエリアパン」があります。
鉄製で、浅鍋の専用パンは、パエリア作りには必需品ですが、
持っていない方もいらっしゃいますし、この為だけに、購入頂くのも申し訳なく。
「レシピ作り」では、いつも
と、私は、思っています。
なので、この時は、パエリアパンを諦め、テフロン加工フライパンを使う事にしました。
さあ、机の上での事前準備が出来たら、ここからが本番、実際に、キッチンに立って試作を重ねていきます。
誰でも入手しやすく、使いやすい材料・調味料で、
美味しく仕上がるのはもちろん、出来るだけシンプルな調理工程、
分かりやすい材料の数値化をして、レシピに落とし込んでいく。
そして、最終的に目指すところは「ご参加頂く皆さまに、感動してもらうこと」。
クリエイティブな作業と、捉えています。
「何回ぐらい試作をするんですか?」と、ご質問頂く事があります。
本当に、お料理次第ですが、少なくとも、5~6回は試作を重ねます。
これで、仕上がれば、御の字。
食材、分量、工程を、少しずつ変えていき、ひとつずつチェックしていくのですが、途中で、迷走しはじめると、10回以上、試作する事もあるのです。
こうやって、ひとつずつ積み重ねて、出来上がったレシピには、
本当に、愛着が湧いてくるのですよね。
そして、やっと出来上がり、ご紹介できたのが、2011年。
サルデーニャ島を旅してから、2年後の夏でした。
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夏になると、無性に食べたくなるパエリア。
このレシピを、さらにブラッシュアップ、バージョンアップさせて、
レシピ集にも掲載しました。
今回は、ハレの日メニューとして、骨付きの鶏もも肉でボリュームアップ。
そして、パエリアパンも使っていきます。
もちろん、フライパンでも作れるように、応用編で補足説明していますので、是非、ご覧ください。
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