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アルコールへの耐性。

いつのことだったか、アルコールパッチテストなるものを試したことがある。

アルコールパッチテストとは、ざっくりと説明するならば、アルコールに強いか弱いかを検査することを言う。キットも売られている(らしい)が、絆創膏とアルコールがあれば簡単に確かめることができる。

アルコールパッチテストを試したとき、僕は両親のどっちに似るんだろうなあとわくわくしていた。というのも、母はいくら飲んでも酔いが顔に現れず、何なら酔ったという感覚も無いほど強く、対して父は少し飲んだだけでべろべろに酔い、それ以上飲むとめちゃくちゃ吐くほど弱い、と聞いたことがあったからだ。そんな両親から生まれた二人の子供。遺伝的に母に似るか、父に似るか、混ざりに混ざって中間になるか、の三択になる。そういう意味でわくわくしていた。

アルコールパッチテストの結果は、赤くなった。つまり、弱いということになる。お酒、弱いのかあ…何気に二十歳から飲めるお酒を楽しみにしていた僕はがっかりした。もしかしたら父のように吐くかもしれない…気をつけておこう、そう思っていた。

そのアルコールパッチテストから何年か経ち、二十歳になった僕は家でお酒(チューハイ)を飲んだ。家なら飲んで吐いたとしても、家族という他人に迷惑をかけることになっても、全くの赤の他人に迷惑をかけることにはならないので、安心して飲むことができる、と思っていた。

お酒を飲んだ感想は、「まあ、うん、言うほど美味しいって感じはしないな」だった。「それだったらいちごミルクの方が美味しい」とも思った。

それから社会人になり、(飲み会的な意味で)お酒を飲む機会が増えた。誘われては飲み、誘われては飲みを繰り返して、「お酒は美味しい」と思うようになったものの、自分から買うことはしなかった。お酒を買うのにいちいち身分証を出すのが面倒だったから。

そして、ある時、気づいたのである。

僕、お酒強くね?

確かに酔ったときもある。(下記note参照)

ただ、これに関しては、飲むペースが早かったからか、疲労やストレスが蓄積していたから、酔ったのだと思っている。今は日本酒を飲んでも全然この脱力感を味わえていないのだから…!

それと、僕は二日酔いを知らない。…いや、意味は知っているので、二日酔いになったことがないと言った方が正しいだろうか。とにかく、お酒を次の日まで引っ張るということを経験したことがない。

ということは、やはり、強いのではなかろうか。

仮に強いとしよう。強いのだとしたら、あのアルコールパッチテストは何だったのかとなる。赤くなった僕の肌…。

ふと別の説が浮かぶ。

──肝臓ではなく肌が弱い説。

予防接種なり何なりでアルコールで拭かれたときや、絆創膏などシール系のものを数日肌に貼っただけで、赤くなったし、痒くなった。それゆえ、この説が浮かんだ。

とはいえ、この説も絶対に正しいとは言い切れない。もしかしたら僕が強いと思い込んでいるだけで、周りからしてみれば弱いように見えるかもしれないし。

真相は不明、である。

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