大山〜近くて手軽に登れる山。一度登った山でもいろんな気づき。

久しぶりに山へ。5年前にまだ小さかった子供たちと登った大山に最後の紅葉を見に行ってみた。

駐車場からケーブル駅の途中で早速赤く染まる木々が。

登山道入り口。どんな山だったかな。紅葉は見えるかな。期待が膨らむ。

ああ、なんかこの辺のお土産屋さんで何か買って帰ったなあと懐かしくなる。

以前来たときはケーブルカーに乗ったが、今日は歩いて登ることにした。男坂、女坂の分岐でも綺麗な紅葉が見られた。

女坂を歩いていくと途中で鹿の親子に出会った。ケーブルカーに乗っていたら出会うことはできなかっただろう。

(子供達と登ったのはいつだったかなあ。あのときはまだ小さかったなあ。)

昔の記憶に想いを馳せているうちに、そしてあっという間に大山寺に。ほとんど紅葉も終わりかけではあったが、まだ一部に真っ赤に染まったもみじが残っていた。

(子供たちがこの石像を見て喜んでたなあ。)

そして大山寺に到着。お参り。

大山寺を過ぎたところでケーブルカーが登ってくるのが見えた。ケーブルカーで楽に登っていくのもいいが、やはり自分の足で歩いて行った方が鹿に出会ったり、昔の思い出に浸ったり、ゆっくりと密度の濃い時間が過ごせる。

しばらく歩くと阿夫利神社に到着。ここもまだかろうじて紅葉が残っていた。

たくさんの人で賑わっていた。野球少年の一団がはしゃぎながら走り回っていたり、「ヤッホー」と叫んでしたり。静かな山を楽しむというよりは、やはりここは観光地だな。

そしてここから頂上に向かう登山道へ。のっけから急な階段を登る。

その後も急な山道が続く。

先ほどの野球少年たちが息を切らしながら登っていく。

スニーカーの若者たちがおしゃべりしながら勢いよく登っていく。

ジャージ姿のおじさんがゼイゼイ言いながら追い抜いていく。

こちらは息をきらさないようゆっくりゆっくり登っていく。

ゆっくり登っていくと、追い抜いていった子供たちや若者たち、おじさんたちは途中でぐったり休んでるところに追いついた。

結局慌てて登ったところで頂上が逃げるわけでもないし、大してスピードは変わらない。

人生も慌てず、息を切らさらず、自分のペースで登っていくことが大事なんだな。

そして山頂へ。

以前来たときにはこの茶屋で、このテーブルで、子供たちがかき氷を食べていた。

周囲には小さい子供を連れた家族たちもたくさんいる。なんだか懐かしいような、ちょっぴり寂しいような感傷に浸りながら、今日は一人のんびりと江ノ島を眺めながらビールを飲んで至福のひととき。

同じ山には登ったことがなかったが、意外と昔の思い出と一緒にもう一度登るのも悪くない。

そして下山。

登ってくるときには見落としていたが、夫婦杉の以前と変わらない姿が。

山を降りながら最後の紅葉を探す。

今日は男坂を下った。人もいなくなり、ようやく静かな山道を楽しめた。

途中にふと目に止まった大きく広がる木。一体何年かかって今の姿になったんだろう。

(ずっと昔からここに佇んで少しづつ大きくなっていったんだなあ。)

自分たちも慌ててジタバタする必要なんてないんだと思う。

そしてケーブル駅へ。

お土産屋さんが並ぶ山道の途中で名物の大山豆腐をいただく。

湯豆腐食べるのなんていつ以来だろう。こんなに体に染み入る美味しい湯豆腐は初めてだ。

いつも山を登ると登る前には思ってもいなかった気づきがある。

子供達の成長。今の子供達に対するおおらかな気持ち。

慌てて息を切らしていくより、自分のペースで歩いていくことが大事。

自分の足で登ることで新しい発見がある。

一度登った山でもいろんな気づきがある。

近場で数時間で登れて、気付きも多い山登りだった。

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