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子宮筋腫で子宮全摘開腹手術⑤/術後2日目

子宮筋腫がかなり大きくなっていることを人間ドッグで指摘され、特に自覚症状はないけれど、今後いろいろ悪影響があるかもしれないということで、子宮全摘手術を受けることになりました。

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昨夜は看護師さんの訪室もなく、一晩過ごした。
いろんな管も外れて、監視の必要もなくなっているようだ。

夜中は4、5回トイレへ。お腹の切り傷がいたいのでゆっくりと歩いていく。

腸が復活

朝、6時過ぎ、ようやくガスが出た。
一回ブーと。

腸はぐるぐる活発に動いている音がしている。

おならが出て「やったー」と思う体験は貴重。

朝7時ごろ・検温


看護師さんが来て検温、血圧測定。体温は37度台の微熱に下がっている。

朝8時ごろ・朝食

今朝も離乳食っぽいごはん。お粥の量が多くて毎回残してしまう。ほぼ水なので、ごくごく飲んでも良いのだが、少し気持ち悪くなりそうなので…

昨夜から、看護師さんの来訪回数が減った。
個室なのはありがたい。トイレに行くにも歯磨きするにもひと騒動で、ヨロヨロだからだ。
でも人と会わないから、ちょっとなんというか退屈な感じはあるが、やはりリラックスには換えがたい。

生理痛のようなおなかの鈍痛が今朝くらいからほぼなくなった。
背中の硬膜外麻酔は、量を減らしたもののまだ入っているはずなので、これを取ったらまた痛くなるのかもしれないが。
あとはお腹の切り傷で、腹圧をかけると切るように痛い。実際に切っているのだから当然なのだが。

日にち薬でだんだん良くなっていくはず。

昨日までは気がまぎれる音楽やオーディブルの朗読を聴くとか、スマホでTVerのバラエティ番組を見て気を紛らわせるとかで精一杯だっだ。

今日は少し時間を有効に使おうかという気持ちも湧いてきて、資格の勉強を始めようかと。順調に行けば入院はあと3日。

歩ける!

ふと、割と普通にベッドから降りて歩けることに気づいた。

いままで、おなかの切り傷がいたくて、足をベッドから降ろすことすら大変。点滴はもう外しているのだけど点滴の支柱を杖のようにしてトイレまでゆるゆると歩いていた。

それが、さっき。術後2日目の午前だけれど、何気なくベッドから降りた自分に気づいて驚いたのだ。

これはすごいことだ。歩けるとなったら、もう総室へ移動しても大丈夫だ。
トイレに行くたびにヨロヨロと悲壮感漂う表情で歩く姿を人に見られる心配もない。

パソコン見よう!

歩けるとなったら、持ってきたパソコンを見たくなってきた。資格の勉強を…とさきほどは思ったが、やっぱり息子の部活のYouTubeビデオを見ることにする。

パソコンを取り出して大きな画面でYouTubeを見た。

洗顔と顔パックもしよう

歩けるとなったら、洗顔だって怖くない。
顔を洗って、そして個室だから持ってきた顔パックをすることにした。
今日は看護師さんも頻繁にこないから、ゆっくり顔パックもできる。

看護師さんがやってきた。予想通り…

パソコンを出したので、この記事を書いていたところ、看護師さんが訪れた。
「お部屋が空いたので、午後から移動してもらいます」

昨日の私なら、なんて非情な…この私に総室へ行けと…と思ったことだろう。

けれど先ほど、今なら相部屋へ行けるし、むしろ誰かいるほうが気がまぎれるかも、と思っていたのと、手術後からシーツが汚れていたので取り替えてほしかったのだけれど、交換に来てくれる様子がなかったこと(日曜日だから?)から、むしろ新しいベッドに行けることのほうが嬉しい。

満室だったからなのか、手術前後は個室管理だからなのか、わからないけれど、良いタイミングでその時に適したお部屋に行けて幸運だと思う。

では、部屋の移動に備えて荷物をまとめよう。

お昼を食べたら部屋移動


総室での入院は初めてだ。転校生のように挨拶とかするのだろうか。

ガスもその後順調に出ているし、肛門からの出血は私の勘違いでたぶん膣からのようだし、一つずつ心配も減っていき、あとは回復するのみ。

だんだん歩けるようになる赤ちゃんのようだ。

YouTubeの赤ちゃん動画が好きでよく見ているが、よちよち歩きの赤ちゃんを1日で追い越した感じ。

午後2時ごろ・個室から総室へ移動

移動先は斜め前くらいの近い部屋だった。ベッドとテーブルも転がして一緒に移動するシステムだった。

でも、このタイミングでシーツの存在に気づいた看護師さんが、シーツを無事交換してくれた。やっと快適なシーツで眠れる。

昨日の個室はなぜかナースセンターの声やおしゃべりがほとんど聞こえない静かな部屋だったが、またにぎやかな部屋になった。

もう元気だからいいのだけど。シーンとしてるよりむしろ良い。

4人部屋のドア側(残念)で、部屋は皆さんとても静か。カーテンが閉まっているのでお顔は見えないが、電気もつけず休んでいるのだろうか。

引っ越してわちゃわちゃ騒がしくしているのが申し訳なくなった。ので、ひそひそ声にした。

相部屋はとにかくみなさん静か。いないのかと思うくらい静まり返っている。コトリと物を置く音がしたりして、人がいることはわかる。

時々看護師さんが来てハキハキと話しているのを聞く限り、動けないほどの病状でもなさそうだ。

部屋でパソコンを開き、イヤホンをしてAmazon primeで映画を見ることにした。身体の痛みもないし、ただアマプラを見てベッドに横になっていられるなんて最高ではないか…

丸2日程度の苦しい時間の果てに、ご褒美をもらえたような気がする。思ったより早かった。

映画を30分ほど見たところでふと、このアマプラの時間は夜に取っておいて、明るい今の時間のうちに眺めの良いコミュニティスペースへ行こうと思い立った。

コミュニティルームへの遠征

広くて自販機や給湯器の置かれた共有スペースまで遠征してみた。
手術後初の遠出だ。

もう点滴の針は外してもらい、支柱も持っていかれたので、杖はなく自力でゆっくりゆっくり歩く。

癒着を防ぐためにも歩くのが良いと執刀医の先生も言っていたしね。

コミュニティスペースの明るい窓際の心地よいソファに座って、その場に置いてあった東野圭吾の本を読むことにしたが、メガネを部屋に忘れた。

ちょうど良いので部屋とコミュニティスペースをもう一往復。

本を開いて10ページほど読み進めたところで、中高年女性の患者がやってきてテレビをつけた。音量をまぁまぁの大きさに上げている。

共有スペースのテレビが自由に見られることを知れたのは収穫だったが、うるさくて本が読めないので部屋に戻ることにした。

私が本を所定の場所に返却し、よろよろと部屋へ歩くと、テレビつけおばさんが私のことをジーッと見ている。所謂、ガンをつける、というやつだ。こちらがさりげなく見返しても視線を逸らさない。

失礼な、テレビがついてすぐ去るのも感じ悪いから少し待ってから退散するという配慮もしたのに、何を睨まれなくてはならないのか…と思いつつ、そのテレビつけおばさんがマスクをしていたことに気づいた。

病棟に来てから個室だったこともあり、看護師さんも何も言わないので、当然のようにマスクをしていなかった。

他の人もしていないような、しているような…?

おばさんのガンつけは、「あんたマスクしなさいよっ!」というアピールだったのかもしれない。

とにかく、こんなどうでも良いことにカチンとくるぐらい普通の生活に近づいていて、ありがたい限りだ。

クスリの力

今はまだ硬膜外麻酔が入っているせいだとは思うが、痛みがすっかり消えている。薬って本当にすごい、ら医学の進歩って本当にすごい。

昨日までの重い生理痛のような痛みや、導尿の管がつながって常に残尿感がある感じ、たぶん発熱によるだるさやほてり、そして立ち上がるとズキーンと痛む腹の切り傷。
これが思ったより早く去ってくれて驚いている。あと一日くらいは歩くのも痛くて辛いのをがまんして…が続くと覚悟していたからだ。

もちろんスタスタは歩けないけども、痛いのを我慢して歩くというわけではない。よく高齢の方がゆっくりゆっくり歩を進めておられるが、あのスピードになるというだけだ。

いまたっぷり時間もあるし、トイレもすぐ隣にあるから、猛スピードで歩く必要性がない。困らない。

明日、背中の麻酔の管を抜いて、今後の痛み止めは錠剤になるようだ。

今のところ総じて、開腹手術、という大きな手術をしたわりには、激しい痛みというものには遭っていない。麻酔の力はすごい。

痰が絡む

今までの辛さに比べれば本当に取るに足らないので書く必要もないのであるが、(腹筋を使うのが怖くて)痰が絡んでも咳払いができないため、喉に痰が結構たまる。

それで危うく息が詰まりそうになる。喉の筋肉だけを使った咳払い(誰かに合図するためにわざとする咳払いのような)をできるだけするようにしている。

もう昨日までのしんどさに比べればどうでも良いことだが…

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