【#00】 アララ、夏休み宣言
某W大学近くの某喫茶店で三人の男が話し込んでいた。
その様子をいつものように目撃した店員Tもこのバイトを続けて八ヶ月。顔と名前、友人付き合いから就職活動の結果まで知っている常連三人が、また何か新しいことを企んでいることをTが知っているのは当然だった。さらに言えば、俯きながらタバコを永遠に吸い続けていた彼らが、目先の飲み会と目処のつかない日々を抜けたことを、微笑ましいとさえ思っている。
それほど三人はTのバイト先にやってきたし、何時間でも居続けた。つまり、そこに来て話すことが彼らにとって大切なのは明らかだった。
以下は、Tが8月21日に盗み聞きした三人の会話の内容である。もちろん、いつものようにテーブルの灰皿を取り替えに行くTなんて店員は存在しない。
「気付いてるとは思うんだけど」
「うん」
「アララを立ち上げて7ヶ月経ったわけじゃんか」
「はあ」
「就活で中断した時期もあるけど、お題投稿を20週やって、総PV数が1万を超えた。つまり、用意した<毎週一本、週毎のテーマで、1600字書く>という枷は成功したってわけだ」
「たしかに」
「いい感じだよね。2週休んだらやばいって空気に自然となってるし」
「君はアララ三人目のメンバー、かつての新入り君だな。言いづらいんだが、喋り手の名前を括弧の前に振らない会話文っていうのは、三人目が出てくると読者は読みづらいんだ。だから急に喋らないでくれ、というか今はここでの発言は控えろ。悪いな」
「あ、ごめん」
「じゃあ、続けるぞ。アララのnoteでの活動は習慣化してきたわけだ。別にこのメンツで好きなものを話すだけでも楽しいけど、この20週を継続した今、せっかくだしもう少し欲を張ってみてもいいんじゃないかと思うんだよ」
「ふむ」
「せっかくなら、もう少し多くの人にこの存在を知ってもらいたいし、面白がってもらいたいということだよ。ただ、だからといって、闇雲に何か目標を設定するとか、メディアを目指すとか、そういうのは俺らには向いていない。ここまでの期間、時事ネタとかバズってる話題に手を出さないで来ているのは、俺らが好きなことを好きなように書いている証拠であるわけで、そのスタンスを崩すと俺たちが楽しめなくなる。やらされてる感覚になったら終わりだろ」
「うん」
「アララって団体がこの先何年も自分たちの居場所になるんじゃないかって感じ、正直あるよね」
「注意二回目、お前は喋っちゃダメなんだよ。いいか。だからさ、周りにどう見られたいかとか、影響力、インフルエンサー云々は一回おいといて、俺たちがこの団体で何をやったら楽しいかってところを考えてみようぜ。それで、アララは何をどういうスタンスでやります、っていうのを公開しよう。それが一番わかりやすいし、無理がないと思うんだよ」
「よし、やろう」
「お、よし。・・・もう喋っていいぞ」
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前振りが長くなりました。
改めましてこんばんは、アララと申します。ご機嫌いかがでしょう。
20週という活動期間を経て、仲間も増え、ご贔屓頂ける方も増えました。まずは、ここまでの投稿を読んでくださった方に感謝します。ラッキーなことに、やりたいことをやれている自身を共有した結果、次に進もうという意見が三人一致したのは必然というわけで。今後の活動及びスタンスについてお報せいたします。
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1.アララとは
普段からエンタメやポップカルチャーと言われるものを楽しむ大学生の集団です。何を見た、読んだ、聴いた。面白かった、微妙だった。そんなことを適当に喫茶店や居酒屋で話し合う程度の関係から始まりました。
なので、作品の魅力と社会の雰囲気や空気感を交えて何かを語るような、いわゆる「批評」というものは最初から意識していません。
ただ、SNS普及以来、アーティストとファンの関係性が変化していることを含め、作品を消費するだけの層と、それを高いところから批評するだけの層の分断のようなものへの疑問は感じます。
そしてそれを裏返した結果が
「シンプルに味わって深堀する楽しさってもっと身近だし、それを自分の話として言い合えたらもっと楽しいんはずだよね」という想いです。
ここから、アララはこんな感じで過ごしていて、こんな作品に触れましたということを、僕たちの視点で書こう。というスタンスになりました。(お笑いでいう「ニン」を大事にしようということだと思います)
これまで更新してきたものを「作品紹介としては余分なものが多いし、日記にしては情報が多い」と感じる方もいるかと思いますが、そのバランスになっているのはこういうワケです。なので今後も、こういうやつがこんなことを考えたんだな、と思われる感覚を大事にしていきます。
さて、このスタンスで、アララは以下の活動を継続・開始します。
2.今後の活動
・noteの更新について
ランダムなお題について1600字の文章を毎週末(金土日)更新するベースの活動(以降「テーマ投稿」)は今後も継続します。(noteのアプリに三人それぞれの投稿をまとめた「マガジン」というものがありますのでご活用下さい。フォルダみたいなものです)
それに加えて、二つ「マガジン」を新設します。
⑴ レビュー:最近見たものや聴いたものについての感想記事です。文字数を下限500字に設定することで「テーマ投稿」と差別化します。(不定期)
⑵ 企画:メンバーで話したことや、やったことについての記事です。(水曜更新)
両方とも週1の更新を予定しているので「テーマ投稿」と併せて毎週5つの記事が投稿されます。
以下もご報告までに。
・Twitter:これまでは記事投稿のお報せのみの更新でしたが、もう少しラフに呟いていきます。DM開放してますので、何かのお誘い等頂けましたら、可能な限り伺います。
・質問箱:作りました。「テーマ投稿」のテーマ募集、企画案、おススメ紹介、記事への意見感想なんでも。お待ちしてます。
そして、今秋、アララで雑誌を制作します!上記したアララとしてのスタンスを形にする試みで、メンバーの記事・第三者へのインタビューという構成予定です。気合十分、詳細決まり次第お知らせいたします。
3.最後に
このアカウント最初の投稿を読んだ方はどれだけいるでしょうか。
そこで書いた通り、アララ結成の理由は「なんとなく書きたいと思った」からです。継続するための工夫も用意しましたが、シンプルに驚いています。こうして継続できた理由を改めて振り返るなら、面白いモノが手の届く範囲に溢れている幸運、思いのほか読まれているという実感、そして、なんかよくわからないけど楽しいから、でしょうか。
初投稿をした時点で、アララとして一つの目標が生まれ、この投稿をする時点で、いくつか追加されました。今回お報せした新しい試みはそれを達成するための作戦です。が、当然、現状なにも達成されてません。
ということで
今、アララとして発表できる唯一の目標は、初投稿の終わりに書いたように
「面白いと思われるモノをかけるようになる、という目標を大前提に活動する」ということになります。
更新をちょっぴりでもワクワクされたらいいな、なんて。
偶然に始まった団体ですが、今後ともご贔屓のほど宜しくお願い致します。
アララ
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