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2018年12月 アラカンParis1人旅③デモとスリとフランス語レッスンとクリスマスマーケット【パリの旅程】

2016年から2019年までのパリ1人旅の旅程をご紹介します。
いつか、誰かのお役に立てれば嬉しいです。

Gilet Jaunesジレ・ジョーヌの真っ最中でしたが2018年12月にパリを訪れました。

様々なアクシデントがあり過ぎた今回の渡仏は、これまでで一番印象深く、人の優しさに感謝する機会でした。

【旅行期間】8泊10日
【予約方法】個人予約(エミレーツ航空・アパート)
【航空会社】エミレーツ航空
【宿泊エリア】16区・18区
【服装】真冬の服装、ヒートテック、帽子(必須)、ストール

今回の旅程

【1日目・2日目】羽田空港ドバイ経由でCDG空港、16区アパートへ
【3日目】イエナのマルシェで買い出し、フランス語レッスン、チュイルリー公園
【4日目】フランス語レッスン、サン=ジェルマン=デ=プレ教会、ヴァンドーム広場
【5日目】フランス語レッスン、La Défense、Hyatt Regency Paris Étoile
【6日目】ヴェルサイユ、18区アパートへ移動
【7日目】Abbesses(アベス)広場、マレの古着屋、シャンゼリゼ通り
【8日目】フランス語レッスン、 オテル・ド・ヴィル・ド・パリ、マレの古着屋、シャンゼリゼ劇場
【9日目・10日目】ドバイ経由で羽田へ

『黄色いベスト運動』

マクロン政権が、ガソリンやディーゼル油の燃料税増税を打ち出したことをきっかけに2018年11月17日(土)から毎週土曜日に行なわれているフランス政府への抗議活動。

Gilet Jaunes(黄色いベスト)
フランスでは「蛍光色」ベストを車内に常備する法律で要請され、安価で手に入るため、参加者がベストを着用し、デモのシンボルとなった。

闇タクシーにぼられる

エミレーツ航空利用最後の渡仏

羽田発0:30、ドバイ空港経由、CDG20:00着
タクシーでアパートへ

入国審査、荷物受取が終わってCDG空港のタクシー乗り場に着いたのは既に21時近く。
遅い時間の入室でも追加料金なく対応してくださるのですが、鍵の受け渡しのためにアパートで待ってくれている管理人さんに申し訳ない。

空港内にいる客引きドライバー「80€でどう?」はスッキリと無視!

CDG空港からパリ市内は、右岸は50€、左岸は55€と定額

公式乗り場のタクシーはちょうど私の前で出払った。
CDG空港のタクシー乗り場にはスタッフがいて、車両ナビゲートしています。
公式乗り場から少し離れた場所に車を止めたドライバーが「こちらから乗ってください」と呼ばれたので、スタッフを見ると「あちらへどうぞ」なジェスチャーだったので管理人さんを待たせても悪いので乗り込む。

アパートの前に到着し、50€札を渡すと「夜だから100€」

なんですと?これは闇タクシーだったか!!

(一応)女性1人、
既に22時近く、
周りは住宅地、
荷物をトランクに預けている。

どうする、私!!

フランス語が分からないふりして(実際にわからないですが)
翻訳機を操作するふりして、
アパートの管理人さんにmessengerからSOS

外まで出てきてくれた管理人さん(日本人・男性)が交渉(料金は定額で決まっている。それは違反だから、警察を呼ぶ)して、難を逃れました。

お礼を申し上げると「良くありますから気にせずに」

良くあるのか…

教訓
●何があってもタクシーは公式乗り場から乗りましょう
●市内で乗車する場合は、タクシーアプリから配車しましょう

■パリのクリスマスマーケットとクリスマスデコレーション

11月になるとパリの街はクリスマスの準備が始まります。

2016年11月上旬に母娘と渡仏した時、ギャラリー・ラファイエットもボン・マルシェもクリスマスツリーが飾られていました。

クリスマスシーズンの開始は、11月末のシャンゼリゼ通りのイルミネーション点灯式から始まります。

12月25日が過ぎれば「なかった」ように一斉にお正月モードになる日本とは違い、年が明けた1月中旬までクリスマスマーケットが開催されています。


「どうしても、クリスマスマーケットを見たい」
「Gilet Jaunesジレ・ジョーヌの真っ最中でもパリに行きたい」

冬のパリは日暮れが早く、17時頃にはすっかり暗くなります。

「観光」としてはオフシーズン扱いですが、クリスマスマーケットは期間限定ですから、前後のスケジュールをやりくりして、クリスマス休暇を強引とりました。

滞在中に全力で周ったクリスマスマーケットをご紹介します。

2018年から始まったチュイルリー公園のクリスマスマーケット【パリ1区】

2017年からシャンゼリゼ大通りのクリスマスマーケットが中止になり、代わりに2018年からチュイルリー公園内で開催

初パリのクリスマスマーケットはパリ最古の公園「チュイルリー公園」から

メトロ1号線、Tuileries(チュイルリー駅)を降り、地上に出るとそこには大観覧車とマーケットのスタンドがぎっしり並ぶ華やかなクリスマスマーケットが目の前です。

「まるで童話の中」

仕事だけのすさんだ日常は一瞬で消え去ります。

無理して時間を作って良かった。
いや、時間は無理しても作るべき。

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元々移動型遊園地が設置されるチュイルリー公園。
クリスマスマーケットにも移動型遊園地が設置され、小さなお子さんを連れた家族で賑わっていました。

どの国も子供が喜ぶ姿を写真やビデオに撮る家族の姿は観ているだけで幸せな気持ちになります。

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クリスマススタンド

日本ではなかなか見られないクリスマスを祝う飾りやギフトを販売するスタンドが並びます。

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Vin Chaud

パリのクリスマスマーケットでVin Chaud(ホットワイン)を頂く!!
細やかな夢

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Vin Chaudより温まりそうなムッシュー
手前のカップがSサイズ・・・飲みきれませんでした。

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チュイルリー公園のクリスマスマーケットは、入場の際にセキュリティチェックがあります。
初めての方は、Tuileries(チュイルリー駅)をリヴォリ通りの出口からが分かりやすいと思います。

ヴァンドーム広場のクリスマスデコレーション【パリ1区】

チュイルリー公園のクリスマスマーケットからハイブランドショップが並ぶパリ随一の豪華なサントノーレ通りを通り、ヴァンドーム広場へ

私の世代にとって「ヴァンドーム」と言えば「ヴァンドーム青山」
ヴァンドーム青山のアクセサリーは、クリスマスプレゼントの定番だった。

本家?ヴァンドームのイルミネーションは、宝石より美しい。

モノに競った時代を経て、それ以上の価値を感じる歳になりました。

コロン ヴァンドーム(オーステルリッツ記念柱)を中心に八角形のヴァンドーム広場に飾られたクリスマスツリー。

ここは1人旅でも夜に行きたい。

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サン=ジェルマン=デ=プレ教会

サン=ジェルマン=デ=プレ教会前のクリスマススタンド。
小規模ですが、人混みが少ないのでゆっくりと見ることができます。

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ラ・デファンス

パリの副都心ラ・デファンス
凱旋門からメトロ1号線で6分。La Défense(ラ・デファンス地区)は、パリ副都心のビジネス街です。

ラ・デファンス大広場で開催されるルシェ・ド・ノエル(クリスマスマーケット)はパリ最大級です。

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シャンゼリゼ通りのクリスマスイルミネーション【パリ8区】

以前は、コンコルド広場からフランクリン・D・ルーズベルト駅までクリスマススタンドが並んだシャンゼリゼ通りのクリスマスマーケットは、2017年から中止になり、イルミネーションだけになりました。

年によってカラーが変わるようですが、2018年は赤でした。

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メトロでスマホをスラれる

シャンゼリゼ通りからOdéon(オデオン)でパリ在住の友人と会食の予定でした。

フランクリン・D・ルーズベルト駅からメトロ1号線、シャトレ駅で4号線に乗り換えてOdéon(オデオン駅)まで20分。

その間に、スマホをすられました。

Odéon(オデオン駅)について待ち合わせ場所を確認しようとバッグを探してもスマホがない。

すられた。

待ち合わせ時間は既に過ぎている。
メトロの中からスマホで「少し遅れます」とメッセージを送っている。

改札を抜けて地上にでて、薄らと覚えていた店名と「駅のすぐ近く」のメッセージを頼りに探してみる。

数軒、店内に入って友人を探すも見つからない。

フランス語も上手く話せない、話せたところで店名が曖昧では聞きようがない。
迷子になったら目も当てられないのでとりあえず、アパートに戻ると決める。

幸い、最寄駅名と路線、駅からアパートまでの道のりは覚えている。

↓それ以降はこちらをご覧いただければと思います。

今回の原因

いつもならスマホは手にしっかり持っているか、上着の中に隠れるポシェットの中ですが、今回に限ってメトロ移動中に充電しようとショルダーバッグの中に入れてしまった事が最大の原因です。

メトロ1号線はスリが多発する路線で、クリスマスイルミネーションで賑わうシャンゼリゼ通り見学の観光客でさらに満員のメトロ車内。

完全に油断でした。

更にiphoneとGoogleフォトの連携を忘れており、美しい12月のパリの写真は、Facebookにアップしたモノ以外は全て消える。

海外旅行保険で金銭的な負担はほぼありませんが、これが一番のショックです。

お金で買えないモノが一番大切なのです。

写真はありませんが、その他に立ち寄ったクリスマスマーケットをご紹介します。

Carrousel de Saint-Pierre サンピエール広場

今回の滞在では16区から18区のアパートと2か所をお借りました。
後半の18区のアパートは、サクレ・クール寺院が見渡せるサンピエール広場から徒歩5分ほどです。

この広場にもクリスマスマーケットが開催されていました。
日本語で紹介するWebサイトには載っていないほど細やかですが、販売されている商品はとても良いモノが多かったです。

※夏に訪れた時の写真です。

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Abbesses(アベス)広場

メトロ12号線、Abbesses(アベス駅)の出入り口があるAbbesses広場で開催されるクリスマスマーケット。

立ち並ぶスタンドは、チュイルリー公園やラ・デファンスとは比較できませんが、販売されているお食事が安くてとても美味しい。

暮らしている人たちが楽しんでいるマーケットだと感じました。


■「Bon corage!」フランス語レッスン

今回の休暇の目的の1つに超短期フランス語レッスン(1週間で留学とはとても言えない)があります。

初日、Café de Floreで先生とミーティング

「滞在中に自分の要求を上手く伝えたい」

その程度のレッスンを引き受けてくださった先生には感謝です。
先生は、パリ在住20年を超す同世代の日本人女性です。

レッスンの後は、サン・ジェルマン界隈のショップで実践。

「試食してもいいですか?」「真空パックにしてください」
 ↑ なんと現実的なレッスン内容(笑)

先生が「彼女は今、フランス語の練習中です」と伝えるとみなさん、笑顔で「Bon corage!」と応援してくれます。

母国語を一生懸命学んでいる人、拙くても母国語を話す人はどの国でも広い心で受け入れてくれる。

体温が伝わる会話はその内容や理解度より確実に距離が近まります。

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■土曜日はヴェルサイユ

冒頭の通り、パリの土曜日は「黄色いベスト運動」

確かに一部の暴徒化したグループが破壊、強奪、放火とその痕跡も観ました。
その他のグループは静かに?デモに参加しています。
16区のアパート付近でも「これからデモに参加します」な方とすれ違いましたが、恐怖も危険もなく、いたって普通にすれ違いました。

とは言え、無駄に危険に遭遇する必要はありません。

パリ市内にいなければ良いのです。

と言う事で、土曜日はヴェルサイユへ
ヴェルサイユの街は、「黄色いベスト運動」もなく、穏やかでした。


「Passage des Antiquaires(パサージュ デ アンティケール)」

レッスンで教わった「Puis-je prendre une photo?」が通じました。

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ヴェルサイユ・ノートルダム教会

マレの古着屋

12月のパリは、東京より寒い

と思ったらそうでもない。

地球温暖化を切実に感じます。

持参したコートは、アラスカでも困らないほど暖かい。
暖かすぎるが、重い。

マレの古着屋さんで信じられないほど安くて軽いコートを購入。

恐らく日本の古着屋さんも仕入れに来ている(と思われる)古着屋さん。
安すぎて2日連続、スマホがなくても通いました。

おかげで帰りの荷物が増えました。

シャンゼリゼ劇場「辻井伸行コンサート」

スマホもありませんが、夜のコンサートなので往復タクシーで

同じ日本人として誇らしく素晴らしい時間でした。

ドバイ空港ビジネスクラスラウンジで

帰国の乗り継ぎ時間をスマホなし、デジタルデトックスなラウンジ滞在と思いながらラウンジに設置されているPCからログインすればメールもSNSも何の問題もない。

見渡すとみなさん、スマホかPCの画面に向かっています。
長い乗継時間も、空港内かラウンジに居れば仕事ができ、世界中と繋がる時代。

帰国便の空港ラウンジは、現実にスイッチする場所です。

最後に

1人旅、母娘旅を合わせて6回目の渡仏の今回、

●デモ
●スリ
●ぼったくりドライバー

パリの旅行者被害フルコースのようでしたが、原因は全て気の緩みです。

もちろん、スリやぼったくりをする方が悪いのですが「パリの街はそんなものだ」とわかっていて自衛行動をとらなかったスキが悪いのです。

スリやひったくりを職業とすることは乱暴ですが、その方法でしか生きる術がない人たちを攻める気持ち以上に自分の不注意を反省しました。

日本でもかつて、山手線にスリが横行していました。
今は、痴漢や酔っぱらいの暴力が目立ちます。

生きるためではなく、自分の憂さ晴らしや欲望で人を傷つける行為ははるかに陰湿で罪深い。

さて、帰国後、直ぐに新しいスマホになり、保険会社から被害額が振り込まれて一件落着。


時折、パリの被害を告白する記事を目にします。

●機内持ち込み用キャリーの中に入れた現金を盗まれた
●ホテルの朝食会場で椅子にバッグを置いていたら盗まれた
●観光地でアンケートに答えていたらスリに遭った
●一流レストランで窓際ではない席に通された

「パリは危険」「パリは不親切」と憤慨された投稿は自由ですが、無防備で自分勝手・・・大変恥ずかしいことだと私は思います。

これは海外旅行に限った事ではありませんが、前後の文脈が切り捨てられ「危険」「不親切」と言うネガティブな言葉だけが独り歩きする空気はとても危険であり、SNS時代の弊害だと思っています。

お役に立てましたらサポートをお願いします。 これからも喜んで頂けるように精一杯頑張ります。