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頭で分かることと心で解ること

先生から授かった新しいワークは「行動実験」というものでした。「やりたい」と心が願っていることがあって、頭ではそれが自分にとってプラスになるしできそうだと分かっていても、罪悪感や恐怖心が邪魔をして行動に移せていないことが誰しも一つや二つあるのではないかと思います。少なくとも私はあります。一つや二つどころか、きっとたくさん。

頭のロジカルなハードルはクリアしていても、その罪悪感や恐怖心を感じる心を説き伏せなければ、本当にクリアしたことにはなりません。だって結果だけ見れば結局はそれを「やらない」のですから。ではどうやって「やっていいよ」「怖くないよ」と心に教えてあげれば良いのかというと、「やって見せる」のです。

やって見せられないから困ってるんじゃん!という声が聞こえそうですが、「可愛い子には旅をさせよ」で、自分の罪を感じて恐れている心をしっかり抱きしめて少し高めのジャンプ台からプールに飛び込んでみる。プールは海や川よりずっと安全ですし、何かあれば助けてくれるライフセイバーもついているのです。本当はそれほどにまでサポートのある環境にいるのにやっていないんです、私。きっとあなたもそうなんじゃないでしょうか。

電話に恐怖心があることを克服したい私に:

先生は言いました。

「ここでずっと話しているだけでは電話はできるようにはならないよ。やってみてどうだったかの経験を増やすことでできるようになるものだから」

考えてみれば、水泳も自転車も最初は怖いもの。でも練習しないと泳げるようにはならないし、補助輪もはずれない。子どもの頃は無我夢中でやってみることができたのに、大人になるにつれてどんどんネガティブな先入観が溜まって、気づけば沼の中を進むように足は重くなっている。その幻想の沼から抜け出さなければ。

行動実験の具体的なやり方は:

【まずプランする】
1)やりたいことは何か。やることを決める。
2)それをやろうと思うと起きる不安や恐怖心、罪悪感、こうなるのではないかという予想、自分を引き止める理由を具体的に見つけて書き出す。
【行動に移す】
3)実際にやってみたらどうだったか。自分の感情や反応にはどのようなものがあったかを書き出す。
【結果から学ぶ】
4)プラン時と今とでどのように変わったか。思った通りになったのかならなかったのか。学んだことを書き出す。

これを繰り返すことで、自分の心を「ほら、やったらどうってことなかったじゃん!できたよ!これからもできるよ!」と励まして勇気づける。本当に子どもを育てているような感じがしますね。つまりは、親にそうやって育ててもらえなかった自分を、自分で育て直していくようなことなのかもしれません。

それは力のいる作業です。「元々そうやって育ててもらえた人はいいな」と思ってしまう。「親ガチャに失敗した」と言いたくなる人たちの気持ちもよく分かります。だけどその過程で自分にしか得られなかった経験や仲間がいることも忘れたくない。抑うつやパニック状態で忘れてしまうこともあるけれど、何度でも取り戻して行かなきゃと思うのです。

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