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コンテンツ会議

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本や映画やテレビや音楽。世の中の触れたコンテンツについて記すノートです。
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#平野啓一郎

「未来」という名の過去との対峙

「未来」という名の過去との対峙

「マチネの終わりに」という、平野啓一郎さんの小説を読んだ。美しくて、聡明で、切なくて、儚い──そんな文章だなとおもった。先を知りたいのに、知るのがこわい。1ページ1ページ、大切に読み進めていきたい。久しぶりに、こんなに感情移入できる作品に出会った。

世界的に有名なギタリストの蒔野と、第一線で活躍するジャーナリストの洋子が、蒔野のコンサートを通じて出会うところから物語はスタートする。

「マチネ」

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