1月26日 大規模運用設計の難しさを
1月26日ですね。
今日から電子処方箋の運用が始まるようです。
処方箋とは病院で診察の後に渡される薬の処方です。医師しか出せません(歯科医師も可)。
渡された紙を持って薬局に行くと、薬剤師は医師の指示が書かれた処方箋をもとに薬を処方し、患者さんに渡します。
この紙を電子化する取り組みが電子処方箋です。
https://musubi.kakehashi.life/e-prescription
ところが、本日の運用開始にあたり、電子処方箋を使う薬局が全国で150軒ほどしかないそうです。
このニュースを取り上げて非難する事は簡単です。
いざ自分がこのプロジェクトマネージャーだったらどうするか。うまくできたのか。
そう考えると簡単に非難する事は慎まねば。
この場合、プレーヤーとして考慮が必要なのは、病院事務と薬局でしょう。あちこちにある調剤薬局だけでなく、ドラッグストアのチェーン店も。
この時に考えるべきは病院の中にある既存の電子カルテや既存の処方箋システムとの整合性、過去データの扱いでしょうか。
同じことが薬局側にもいえます。
そして既存のシステムの中でそれぞれ行っていた運用をどう合わせるか。
通常のシステム運用の中では、運用の改善とあわせて、システムも調整します。
ところが、薬の処方を誤ると人の命にかかわります。そして、電子処方箋は基盤部分が全国統一のはずなので、現場の運用をシステムに合わせるしかなくなります。
その調整が難航した結果が、運用の開始にあたって150軒の薬局しか導入しないとの実情に繋がったのでしょう。
今後は緩やかに導入薬局が増えていくことを当初から織り込み済みなのであれば良いのですが。
弊社としてこういう時、何ができるのか。
おそらく、kintoneで構築したら、早い時期にデータ整備の作業を行えば、運用に間に合わせられたでしょう。
ただ、そこから先の告知や病院や薬局との既存システムや運用の調整に膨大な時間がかかることが予想されます。そのノウハウが今の弊社にはないので、それをどうするかですね。
おそらく医療業界だけでなく、こうした事例は今後もほかの業界で頻繁に起こると思われます。
まだまだ私たちがやるべき任務は多いです。
気合い入れていきましょう。
ありがとうございます。 弊社としても皆様のお役に立てるよう、今後も活動を行っていこうと思います。