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5月6日 個人に責任を負わせる事の弊害

5月6日ですね。

後で外向けのnoteにアップする都合で連休中も書いています。


私の実家は兵庫県西宮市です。その近くで起こった大事件として挙げられるのは、グリコ森永事件や阪神・淡路大震災以外にも福知山線脱線事故があります。

今日は、いろいろな場所を巡りましたが、事故現場の追悼施設に行ってきました。


私も事故の後、一度だけ近くを通ったことはあります。が、追悼施設ができてからは初めてです。


事故現場はマンションの下四階が保存されていました。脱線したレールの痕跡や駐車場のコンクリートが凹んだ様子は、事故の衝撃の強さを物語っています。

施設にはJR西日本による反省や事故発生の原因の分析がパネルで展示されていました。それらを読むと、経営者として学ぶことが多くありました。


運転手への指導と称した日勤教育の弊害。事故箇所への速度監視設備設置の遅れ。など、当日の運転手のやりとりを読むと、日勤教育への恐れが表れていました。その日に明かしたいくつものミスを車掌がどう本部に報告するかに気を取られ、ブレーキ操作が遅れた様子など。

日勤教育とはみせしめ罰が主となっていました。そこには、個人の責任を追求すれば事故は防げると言う思想が見えます。資料の中でもその考えが誤っていた、と書かれていました。


個人の責任を追求すれば、ミスは減る。これ、上に立つものが陥りがちな考えです。正直にいうと、私もその考えの影響を若干受けています。

が、その考えは人をかえって萎縮させ、ミスを誘発させます。そのことがこの施設で理解できました。


情報業界の場合、ミスをしても人が直接に死ぬことはあまりありません。ですが、バグは人を疲弊させます。

バグやデスマーチを防ぐためには、個人の頑張りだけでは無理です。組織の力でカバーしなければ。連絡や雑談、報告を円滑に行ってもらうようにするにはどうすれば良いか。


弊社にはまだ組織の力が足りません。しかも、私の方針で売上を一社に依存しない体制をとっています。つまり、マニュアル化が難しい業務態勢を選んでいます。
また、安易にマニュアル化を進めると組織は硬直し、柔軟な発想がしにくくなります。

リスク管理と柔軟性と研修をどうバランスを取るか。それを考える必要を胸に刻みました。

ありがとうございます。 弊社としても皆様のお役に立てるよう、今後も活動を行っていこうと思います。