3月12日 漫画はもっと評価も立場も上げられるべき
3月12日ですね。
先日お亡くなりになった、漫画家の鳥山明さんの訃報が世界的に反響を呼んでいます。
その中で、わが国の漫画家に対する扱いが低い、という論調を見かけました。
いわゆる伝統的な芸術のみの地位が高く、今、わが国の文化的な存在感を最も発揮している漫画を始めとしたサブカルチャーの地位が低いという趣旨です。
私も全く同意見でして、漫画と言うのはもっともっと世界的に素晴らしい芸術としてわが国の中で認められるべきだと思います。
フランスでは漫画は「建築」「彫刻」「絵画」「音楽」「文学(詩)」「演劇」「映画」「メディア芸術」に続く第9番目の芸術として既に認知されているそうです。
私が社会人になった頃は、まだ大の大人が電車の中で漫画雑誌を読んでいるなんてと言う論調を見かけました。おそらく今でもその風潮は根強く残っています。
つい先年にも、麻生太郎氏が進めた国立漫画博物館構想について、さまざまな批判が出たことは記憶に新しいです。
ですが、そんな風潮はどんどん無くしてしまえばよいのです。
文明や文化の発達によって、新しい芸術は次々とできていくはずです。今は芸術とは上に挙げたとおり九種類ですが、人間の想像力の可能性はより拡張され、芸術の種類も増えるはずです。AIの力を借りた何かが。
もういい加減、漫画の立場を低い位置に貶めるのはやめませんか?
私のような50代の人であれば、幼い頃から漫画文化の影響を色濃く受けているはずです。
私にしても、発売日前の土曜日にとあるお店に先乗りしてジャンプを買いに行っていました。
生まれて初めて見た漫画で印象に残るのは、小学校2年生の頃にどこかの病院の待合室で見たドクタースランプのニコちゃん大魔王です。ドラゴンボールが始まった号の少年ジャンプも買って読んだ事を覚えています。
最近でも、週一回更新されるオンラインの少年ジャンプのアプリでドラゴンボールを読んでいます。実は私、ドラゴンボールは最後まで読んでおらず、あと数十話で読み終えるはずです。
とはいえ、私も筋金入りの漫画好きと言うわけではありません。ドラゴンボールも全て読んでいません。毎週、漫画雑誌を買う習慣はかなり早い時期(高校生)に止めてしまっています。
私の中にも当時、漫画に対する偏見があったのかもしれません。高校生になったら漫画は卒業というような。
ですが、そんな私でもやはり漫画から受けた影響は大きいと思っています。
だからこそ、漫画は低い位置に貶められ続けていたな、と今になって思うわけです。
小説と漫画の違いとはなんでしょう。
おそらく風景や、描写を文章で表すか、イラストで表すかの違いだと思います。
人物の内面描写や、世の不条理や人生の有為変転、生きることの気高さを表すのに、文章とイラストの違いに優劣はないはず。
文学が偉くて、漫画は劣るなど、偏見でしかないと思います。
他の芸術も同じ。どれも価値があるのです。
もういい加減、漫画の立場を低い位置に貶めるのはやめませんか?