才能のない人間の武器
「考えることは、才能のない人間の最大の武器である」
これは、ノムさんこと野村克也監督が残した名言です。かつて、才能のない人間に対して用いられるのは、普通は努力という言葉でした。ノムさんはそれを「考える」こと、と転換したのです。
野村監督には様々な異名がつけられましたが、そのひとつが「野村再生工場」。その本質は、「クリアな眼差しと評価力に信頼があるので、ノムさんが認めたことは自信となり、現場で力を発揮することができるようになる」ことです。
野村監督のインタビューなどを読むと、再生のステップはだいたい以下に要約されています。
まずは現状を把握する (→思考が備わる)
次に『自分には何が足りないのか』を考える (→感性が備わる)
そうすると現状から抜け出すために新しいことに果敢にチャレンジする「勇気」も身についてくる (→勇気が備わる)
1つ目と2つ目を少し補足します。
現状を把握する
と、その現状が良くないものであるからこそ、『どうにかこの状態から抜け出したい』と本気で願う。脱出方法を一生懸命に考えると「思考」という習慣が育まれていきます。
『自分には何が足りないのか』を考える
と、自分や周りの人間が置かれている状況や心理、変化を敏感に察知する「感性」が研ぎ澄まされてきます。
・・・これらと3つ目を合わせると、苦労とまともに向き合った人間こそは「思考」「感性」「勇気」を備えることができるといった内容になります。
人は見ているものを見たいものに脳内変換してしまいがちですが、野村監督の言葉が響くのは、自分勝手な脳内変換せずに「思考」「感性」「勇気」をしてこられたからだと思います。
古今東西の名言にも努力に関するものは数え切れないほどありますが、あたりまえすぎて心には残らないものもたくさんあります。ノムさんは努力を「考える」ことと転換しました。それを「才能のない人の最大の武器」だと。
実は才能より「考える」ことの方が大事なのではないかと考えたわけです。
超一流スポーツ選手たちの言葉。
さかのぼると、以下の一言に行き着くのかもしれません。
また、きっと以下も同じことを言いたいのだと思います。
こちらは、ジョジョファンである僕の個人的な嗜好もありますが、意外と真実かもしれないです。ジョセフはお調子者ですが、裏では孔子の書物を読んでいたりする一面もありましたし。
この名言を、高倉大希さんのこの記事を読んでハタと思い出したのでした。
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